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フェラーリ「F40」を「暴走族スタイル」に! リバティーウォーク加藤代表がビス止めオバフェンにこだわる理由とは【東京オートサロン2023】

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏

LBシルエットワークススタイルがベース

 今回、東京オートサロン2023でお披露目されたLB-WORKSフェラーリF40は、ド肝を抜くベース車の選定も含め、これまでの集大成と呼べるマシンであることは間違いない。

 じつはリバティーウォーク加藤会長は、かつてフェラーリF40をガレージの奥に大切保管して所有していた時期があった。だが、とある事情で泣く泣く手放してしまった経緯がある。加藤氏にとってF40は特別な存在で、一番お気に入りのスーパーカー。F40をベースに、自身が生み出したスーパーカスタムのワークススタイルで乗りたいとずっと思っていたそうだ。そこで、市場が高騰しているなかで、なんとかフェラーリF40を購入、世界のカスタムシーンにその名を刻むであろう日本の族文化から派生したワークススタイルのフェラーリF40を作り上げたというわけだ。

 リバティーウォークが手がけるスーパーボディキットはいくつかのタイプに分かれている。今回、このF40に採用したデザインは、2019年から新たに加わり、ランボルギーニ「ウラカン」とフェラーリ「458」ベースでデビューを果たした「LBシルエットワークススタイル」がベースだ。だが、その造形はフェラーリF40ならではのフォルムを崩さずに、より大胆にインパクトを高めるアレンジを加えたものだ。

 LBシルエットワークスは、日本の暴走文化、族文化が生み出したシルエットマシンがモチーフではあるが、その原点はモータースポーツにあり、80年代初頭にサーキットを沸かせたスーパーシルエットまたはシルエットフォーミュラと呼ばれたレースマシンをオマージュして作り込んだモデルである。

 ちなみに今回、F40用にワイド化されたフェンダーはフロントが30mm、リアは50mmの出幅になっている。我々の青春時代に登場したときのF40の衝撃は今でもはっきり覚えている。だが、現代の過激なボディスタイルを持つスーパーカーを目にすると、F40を見てもそれほどの衝撃は感じなくなってしまっているのも正直なところ。

 だからなのか、あえてリバティーウォーク加藤会長は大胆な造形が特徴のシルエットワークスを選択。LB-WORKSフェラーリF40は、その大きさとエッジを効かせたフォルムがカッコ良く表現されている。F40らしさもきちんと残しながらも、リバティーウォークならではのカスタムプログラムが抜群のバランス感覚で融合している。さすがに、加藤会長が特別な愛情を注ぐマシンだけのことはある。

 LB-WORKSフェラーリF40を通して、我々がかつてスーパーカーを見て衝撃を受け、クルマにのめり込んだように、現代の若者たちの心に残る1台になることだろう。

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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