積極的にトレンド要素を組み込んでいく予定
SUBARUは2023年1月13日から3日間開催された東京オートサロンにて、スバル初の小型SUVとなる「レックス」のコンセプトカー「レックス ブーストギア コンセプト」を発表しました。
レックスという車名を聞くと、懐かしいと感じる方も多いかもしれません。それもそのはず、レックスの名は30年ぶりに復活した名前だからです。ここで少しレックスの歴史を振り返ってみましょう。
かつてのレックスは、1972年にR-2のモデルチェンジ版として登場してから1992年までの20年もの長きにわたり販売された軽自動車でした。スズキ「アルト」やダイハツ「ミラ」のライバルとして進化していきましたが、後継モデルとなる「ヴィヴィオ」の登場とともに販売を終了しています。今回のレックスは、ダイハツ「ロッキー」のOEM車として生まれ変わっての登場です。
街乗りときどきアウトドア派にオススメ
コンパクトSUVのクロストレックと比較してひと回りほど小さなレックスは、アウトドアのヘビーユーザー向けというよりは、普段の街乗りと時々アクティビティを楽しむユーザーに目線を合わせたクルマです。今回のコンセプトカーでも、クロストレック ブーストギア コンセプトに比べて、外装のアグレッシブ感が控えめなカスタムが施されていました。
どちらかと言うとファッショナブルなイメージを持ったクルマです。とは言いつつ、最近の流行りであるSUVとマッドタイヤを組み合わせたカスタムがされており、BBQで河原に降りるくらいのライトなアウトドアはこなせる仕様でした。
ラプター塗装済みパーツの販売も検討中
エクステリアには、ヘアライン模様がマットな質感を醸し出すラッピングが施されています。ラプター塗装(ザラザラとした質感の塗装)されたサイドミラーカバーやサイドスポイラーなどでアクティブ感が増しているの印象的です。今回、話をうかがったアクセサリー企画部の近藤太郎氏は次のように話してくれました。
「近年ラプター塗装のカスタムをするユーザーが増えてきている印象を受け、今後の商品開発にも、このトレンドは取り入れていく可能性は高いです」
まだ検討段階ではありますが、ラプター塗装済みパーツの販売、もしくはディーラーでのラプター塗装サービスの提供も視野に入っているそうです。塗装済みパーツの販売はアウトドアファンに反響がありそうですね。
ボンネットのフードデカールは、もともとは太陽の日差しが強い地域での、ボンネットからの太陽光の照り返しを軽減するためのものですが、国内ではほぼファッション性パーツの位置付けに近いようです。
また、ガーニッシュ類の塗り分けに使用されたターコイズブルーは、石言葉「旅の安全」をもとに採用されたカラーです。こちらのフードデカールやターコイズブルーの塗り分けはコンセプトカー専用ですが、カスタムの色使いの参考になるでしょう。2点とも会場内の反応が良ければ、商品化も検討されるとのこと。
レックスの販売発表当初は、「スバルなのにそのクルマ売るの?」などの否定的な声もユーザーからあったそうですが、スバルらしいアイテムのチョイスで加飾したことで、反応は上々。今回のコンセプトカーの評価も良さそうです。
積極的にトレンド要素を組み込んでいく商品開発の姿勢を今回の取材で感じ取ることができました。生まれ変わったレックスの今後の新開発パーツに、乞うご期待です。