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「バナゴン」でバンライフを実践する若者に遭遇! オレゴンの森のキャンプ場で初めて雨に降られました──米国放浪バンライフ:Vol.17

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TEXT: 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)  PHOTO: 牧野森太郎

6月3日 クリアウォーターフォール・キャンプグラウンド

 クルマを走らせていると、「クリアウォーターフォール」というサインが見えた。「138沿いには滝がたくさんあります。それが見どころですよ」と、ビジターセンターの人にアドバイスされていた。滝を見物するために、公園内にクルマを乗り入れた。

 滝までの短いトレイルを歩いていくと、キャンプ場が併設されていることが分かった。ちょっと覗いてみると、鬱蒼とした森の中に居心地よさそうなサイトが並んでいる。滝と川の音が聞こえて気持ちがいい。サイトも6つだけで、静かだ。もう少し先まで行く予定だったが、ここに1泊することにした。

旅して1カ月、初めての雨

 セルフレジストレーションでチェックインを済ませ、クルマの中を片づけていると雨が降ってきた。この旅行で初めての雨である。弱い霧雨だったが、滝の上にある湖へのトレイルを歩くのは躊躇した。結局、その日の午後は読書をして過ごすことに。

 雨が嫌いなわけではない。雨が運ぶ匂いや音、雨が近づいてくるときのひんやりした風の感じは大好きだ。家でも、雨が降ってくると、あえてテラスに出て本を読んだりすることもある。ところが、オレゴンの雨はかなり手強く、この先、さんざんな目に遭うことになる。

 夕方、雨が止んだのでハイキングに出た。すると、これまでとは明らかに違う風景が広がっていた。シエラネバダでは見ることがなかった、コケやシダが多く繁茂している。降水量が多く、まったく違うエコシステムが展開していることが明らかだった。これがオレゴンの森なのか、と感慨を深くした。

■「米国放浪バンライフ」連載記事一覧はこちら

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  • 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)
  • 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)
  • アウトドア誌、ライフスタイル誌などの編集長を経験。2001年にアメリカでキャンピングカーを購入して以来、国立公園を訪ねることをライフワークとする。著書に『アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅』『自分自身を生きるには 森の聖人ソローとミューアの言葉』(ともに産業編集センター)がある。カリフォルニア州シェラネバダ山脈のジョン・ミューア・トレイルを計30日かけて踏破したレポートがデルタ航空機内誌「sky」に掲載され、カリフォルニア観光局のメディア・アンバサダー最優秀賞を受賞。
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