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スバル「WRX S4」ベースの新型ラリーマシンとは? 関係者へのインタビューで見えてきた本気のスバルに期待しましょう!

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TEXT: 今泉 史(IMAIZUMI Aya)  PHOTO: AMW編集部

軽量化でポテンシャルの最大化を図る

 次にお話を聞いたのは島村氏。島村氏には新型マシンの開発ポイントを伺いました。

「軽量化やサスペンション、ブレーキなどに力を入れていきたいと思っています。レギュレーションが変わることにより、サスペンションのストロークをこれまでより動かせるようにできるので、今まで乗り越えられなかったコース内の穴などもそのまま走り抜けられるようになると思います。

 軽量化については、クルマの重心から離れたところ、S4でいうと下から500mmくらいのところですが、それよりも上の部分のドアやガラス、ルーフなどルールで認められているところはすべて材料を変えて軽量化していきます。ガラスは意外と重いので、ニュルブルクリンクマシンのようにポリカーボネートという素材を使用して、フロントガラス以外のガラスをこの材料で作ります。そうすることで、マイナス15kg程度の軽量化が可能です」

 また新体制のチーム運営に関しては、よりチームとしての結束力の強さを感じ取れました。

「ドライバー2人をプライベートで応援してあげるレベルのサポートをしていきたいです。スバルラリーチャレンジというワンチームで力を合わせて頑張るという姿勢です」

早いタイミングで新型マシンを投入してほしい

 最後に、新井敏弘選手に新型マシンの印象と2023年の抱負をお聞きしました。

「ボディはWRX STIより剛性がアップしているので期待はあります。ニュルブルクリンクマシンですでにFA24型エンジンの良さは聞いており、EJ20型エンジンに負けないくらいのパワーが出るようなので、その点にも期待しています。ノーマル車両で一度テストしているのですが、よく曲がるしボディ剛性がしっかりしているので良いような気がしています。2023年シーズンは、早く新型マシンが投入されることを願っています。マシンが投入されてどんどん煮詰めていけば多分トップ争いもできると思いますし、いつこのクルマが投入されるかで成績も大きく変わってくるでしょう。全体的に新しいマシンには期待しています」

 新井選手の新型マシンへの期待度はかなり高いようです。

 新型マシンの投入は2023年シーズン途中を予定しており、現在車両の開発を進めている段階です。FA24型2.4リッター直噴ターボエンジンはモータースポーツのパワーユニットとしての採用は2023年が初となるので、今後は踏み始めのレスポンスアップやトルクとパワーのバランスのセットアップなど、先に完成しているニュルブルクリンクマシンの知見を生かして開発していくそうです。スバルグローバルプラットフォームとの組み合わせも気になるところ。マシンの完成が待ち遠しいですね!

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