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ハイルーフの正体はパドルボートだった! ダイハツ「アトレー」が提案するウォーターアクティビティ仕様の軽カーとは

ダイハツのアトレーワイルドレンジャー

ラギッドな佇まいが「動く探検基地」に相応しいアトレー・ワイルドレンジャー

道なき道を分け入る探検基地「アトレー・ワイルドレンジャー」

 東京オートサロンや大阪オートメッセで、毎回来場者を驚かせるカスタマイズモデルを披露してきたダイハツ。2023年1月13日から3日間開催された東京オートサロン2023では、過去の出展車両に負けず劣らずの異彩を放つ、アトレー・ワイルドレンジャーを披露した。

 ベース車両にはダイハツの商用ワンボックスカーの雄であるアトレー(2021年12月発売)が採用され、これまで商用モデルと乗用モデルをそれぞれラインアップしてきたが(一部例外モデルあり)、この6代目アトレーでは4ナンバーの商用バンのみとしたことで、荷物の積載はもちろん車中泊からワーケーションといったさまざまなシーンで大活躍するシートアレンジのバリエーションを含めた優れた使い勝手が魅力だ。

2mを優に超えるハイルーフの正体はパドルボート!!

 一見、アトレーにハイルーフモデルがあるのか? と目を疑うほどの全高はノーマルの1890mmを遙かに凌ぐ背高ぶりを誇る。ここには大きなギミックが隠されており、なんとハイルーフの正体は載せ降ろしが可能なパドルボートであったのだ。もちろん水面に降ろしてしっかり乗船できる設計となっており、それを物語るように装飾品ではない本物のオール(パドル)がハイルーフ部(ボート)の左右に取り付けられている。

 コンセプトは、『一歩奥まで行ける探索基地』で、開発を担った松井潤二さんにお話を伺った。

「実際にボートとして使えるかどうか実地確認済です。一般的にクルマに牽引するボートの重量は約25~35kg程度ですが、多くの人が一人で載せ降ろしをしています。今回のボートはワンオフで製作したものですが同じような重量の範囲内に収めています」

 これならば実用化するとしても、決して難しくはないだろう。

 軽自動車の規格では全高が2.0mに制限されているのだが、このハイルーフのように見えるボートは積載物の扱いになるため、全高+積載物を合算しても規制値の2.5m以内(軽自動車の場合)に収まっており、法規的な面での実用化は決して不可能ではない。しかもルーフ部にある左右のレインガーター(雨どい)に、ボートの載せ降ろしが一人でもできるようガイドが設置されているほか、背面のラダー(はしご)に引っかけることなくスムースに載せ降ろしができる工夫がしっかり凝らされている。

まさにワイルドレンジャーの名に相応しい架装がてんこ盛り

 ほかにもワイルドレンジャーのネーミングを体現するべく、車高調式サスペンションキットによる2インチのリフトアップやボディ下面の傷に強いミリタリー風塗装、さらにタイヤはラギッド感を放つブロックタイヤ(トーヨー・オープンカントリーR/T)を装着。道なき道を不安なく突き進むことができる走破性と遊び心、優れた居住性や荷物の積載性まで、アウトドアシーンはもちろん万が一災害が起こっても活躍できるポテンシャルを兼ね備えている。

 まさにダイハツが東京オートサロン2023&大阪オートメッセ2023に向けて掲げたテーマ『DAIHATSU VILLAGE2023 夢ふくらむ、はじけるダイハツ』に相応しい夢が広がる個性とアイデアに驚かされた。

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