車中泊の3つの最重要視点を見てもセレナは圧倒的に優位
いよいよ国産ミニバンのメインストリームとなるMクラスボックス型ミニバンの3台、つまり、日産セレナ、ホンダ ステップワゴン、トヨタ ノア&ヴォクシーの最新世代が出揃った。
Mクラスボックス型ミニバンは、意外かもしれないが、三菱デリカD:5を含め、アウトドアや車中泊にぴったりのクルマなのである。実質的にワゴンと変わらない室内空間を持つSUVより室内が広く、天井が高く、シートアレンジ性に富んでいることがその理由である。
なかでも、最新の日産セレナ(e-POWER)は、ズバリ、クラス最強のアウトドア、車中泊向けのMクラスボックス型ミニバンと言っていい。その理由を紹介したい。
2/3列目席フルフラットアレンジの素晴らしさ
まずは、車中泊で欠かせない、2/3列目席フルフラットアレンジの素晴らしさだ。ステップワゴン、ノア&ヴォクシーもほぼほぼフラットにはなるものの完全ではなく、しっかりと寝るには、マットレスなどで凸凹を埋める必要がある。
だが、新型セレナの2/3列目席を倒すと、2/3列目席の間の隙間はほぼ皆無で、頭をクルマの後ろにした場合、上半身部分(2列目席の背もたれから3列目席の座面~背もたれまで)はほぼ完全フラット。
シートは実際に寝ているが、マットレス不要と思えるぐらい、快適に横になることができたのである。3列目席の背もたれ部分が水平になるのは当然として、やや立ち上げると、上半身を起こしたくつろぎモードにもなりうる。
もちろん、より快適に寝るには、あるいはより暖かく寝るにはマットレスがあったほうがよいものの、マットレスなしでここまで寝やすいミニバンでは、新型セレナが抜きんでているのである。ちなみに水平まで倒れる3列目席の下は空洞で、就寝時の荷物置き場になるから便利だ(ライバルもそうだが)。