車中泊対応のスマートマルチセンターシートを採用
セレナの2列目席がスマートマルチセンターシートを採用しているのも、車中泊対応としてのポイントだ。つまり、1台でセミキャプテン、セミベンチシートにアレンジできるのだ。
ノア&ヴォクシーの2列目キャプテンシートは、現在の4代目になって中寄スライドができなくなり、2/3列目席のベッド化という点では、2列目ベンチシートに劣ってしまうのだ(逆に、6代目ステップワゴンはキャプテンシートの中寄スライドを新設定)。また、防水や撥水シートが用意されているのも、なにかとシートを汚しやすいアウトドア、車中泊で役立つはずである。
そうそう、セレナならではのテールゲートのウインドウ部分だけ開閉できるデュアルバックドアも、日中は開けておけば、2/3列目席をフルフラットにしてお座敷化した解放感ある車内空間になるメリットもあったりする。
日産のミニバンとして初のAC100V/1500Wコンセントを採用
しかもe-POWERモデルには、日産ミニバンとして初のAC100V/1500Wコンセントがオプションで付けられるのだ。冬の車中泊では暖をとるのが不可欠だが、ラゲッジルームの壁面にあるAC100V/1500Wコンセントによって、蓄電式電気毛布や湯たんぽを暖められる。そのほか、コーヒーメーカーや簡易電子レンジ、照明などの家電品を車内外で使うことができ、寒さ知らずの一段と快適なアウトドア、車中泊が可能になるのである。
ちなみにノア&ヴォクシーのHVにはAC100V/1500Wコンセントがオプションで用意されているが、ステップワゴンはHVのe:HEVモデルであってもAC100V/1500Wコンセントの用意はない(先代はオプションであったのだが、残念)。
よって、車内の車中泊対応として、ベッド化しやすい2列目席、2/3列目席のフラット度の高さ、AC100V/1500Wコンセントの用意という3つの最重要項目で見ても、すべてに優れた新型セレナが圧倒優位に立つというわけだ。