ホイールで見かける「JWL」と「VIA」の鋳出・刻印の意味は?
ここで「JWL」と「JWL-T」、「VIA」について説明をしておこう。JWLというのは国土交通省が定めている『乗用車用軽合金製ディスクホイールの技術基準』、JWL-Tは同じく『トラックおよびバス用軽合金製ディスクホイールの技術基準』という技術基準を、自動車メーカーやホイール製造メーカーがみずからの責任において試験をおこなって認定するもの。基準に適合している製品にはJWL、もしくはJWL-Tマークを表示することが定められている。つまり、公道走行をするクルマに使えるホイールは、JWL/JWL−Tマークのあるものでなければならない。
一方VIAというのは、JWL/JWL-T基準の適合確認として、自主認定ではなく第三者試験機関である一般財団法人 日本車両検査協会で実際に確認試験を行い『自動車用軽合金製ホイール試験協議会(JWTC)』の協議会の規定に基づく判定と審査をおこなって、適合(合格)していればVIA登録されるというもの。登録されたホイールにはVIAマークを表示できることになっている。
ちなみにこの協議会は、一般社団法人日本アルミニウム協会とNAPAC JAWA事業部、一般財団法人日本車両検査協会という3つの団体で構成されている。VIAマークは登録商標となっているため、試験を受けていない製品に表示した場合には、商標権の侵害となる。
そのためJAWAに参加しているホイールメーカーは、JWL/JWL-Tマークに加えて、自動車用軽合金製ホイール試験協議会において試験を受け、登録されていることを示すVIAマークの表示を徹底している。そしてJWL/JWL-TマークとVIAマークを表示したJAWA事業部会員のアルミホイールには、PL保険が付保された『JAWA品質認定証』を貼付することが義務付けられている。
このJWL/JWL-TとVIA、そしてJAWA品質認定証という3つの安全指標を確認することが、安全・安心なホイール選びの基本であることは、このことからもわかると思う。この3つの安全指標を満たしたことをすぐに認識できるように、「JAWAスリースター」という新しいロゴが作られている。
しかしホイールの交換は、安全安心のためだけにおこなうものではない。たいていの場合、第一の目的は、カスタマイズの一丁目一番地であることだろう。自分のクルマを自分の好みにするとき、ホイールというアイテムのもたらす効果は大きい。そのことについては、次回ご紹介していこう。