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YouTubeで注目の「PVCドリフト」どうやってタイヤにPVC管を装着すればいい? 推奨ベースカーと仕立て方をお教えします

ベース車の写真

ベース車にオススメなスズキ アルトとダイハツ ミラ

通常のドリフト車両と異なるチューニングポイントを解説

 リアタイヤにポリ塩化ビニル管(PVC管)を装着し、極端にリアタイヤのグリップを下げてドリフト走行を楽しむPVCドリフト。基本的にベース車両は何でもOKとされていますが、向いている車種や独自のセッティングやチューニングポイントが存在します。今回はPVCドリフトマシン造りについて紹介していきます。

ベース車両はミラがオススメ

 基本的には何でもOKとされているPVCドリフトのベース車両。しかし、最終的にPVCドリフトにハマり極めていきたいと思うのであれば、ダイハツ「ミラ」やスズキ「アルト」のような「軽セダン」と呼ばれるジャンルの車種のMT車がオススメです。軽セダンがオススメな理由は軽量で重心が低いというのもありますが、生産台数も多いため、競い合える仲間がいるのも大きなポイントです。

 また、これらの車種は流用パーツが多いため費用が安く済むほか、車両の購入金額自体も抑えられることが可能です。現在PVCドリフトで人気の高いマシンはミラ系で、5代目の700系や6代目の250系の人気が高い傾向にあるとのこと。アルトよりもミラの人気が高いのは、車両特性による操作性の違いがあるため。アッカーマン比の関係でミラの方が深いドリフトアングルでもコントロール下を維持しやすいです。対してアルトは、深いドリフトアングルになるとスピンモーションが速く、コントロールが難しくなります。

 MT車両の方が人気なのは、クラッチ操作によるマシンコントロールが可能なため。高速域でのPVCドリフト(と言っても100km/hを超えることはほぼないですが)や、複数台でのドリフト走行になるとクラッチでの微調整が有効なテクニックとなってきます。

PVCドリフトに向けたチューニングとは?

「チューニング」と聞くと大幅に手を加えなければいけないと思うかもしれませんが、そんなことはありません。

 まずは、キモとなるPVCリングの装着。このPVCリングを装着するのに推奨されているタイヤサイズは145/70R12。また、装着するタイヤはリングを抜けにくくするため、スタッドレスタイヤがオススメ。組みやすさの理由から、全日本PVCドリフト協会オススメの銘柄はダンロップ デジタイヤスタッドレスDSX-2とのこと。ネットオークションなどで格安で入手できるため、入手のハードルが低いのもオススメの理由のひとつです。一度空気を抜いたタイヤにPVCリングを組み込み、ふたたび空気を入れます。

 また、PVCドリフトならではのチューニングと言えるのが、リアタイヤに水を当てる装置を装着すること。これはPVCリングを長持ちさせるために有効で、ホームセンターで販売しているような水タンク、ウォッシャーモーターなどを組み合わせても、5000円程度で製作が可能です。

楽しくドリフトするためにやっておくといいこと

 ここまでは、PVCドリフトのベース車両選びと必要と言われているチューニングを紹介してきました。ここからはPVCドリフトを行ううえでオススメする推薦チューニングを紹介していきます。

 まずはスポーツ走行の基本であるバケットシートの装着。PVCドリフトは限界が極端に低い車両をスライドコントロールするため、身体のセンサーが非常に重要となります。そのため少しでもセンサーを敏感にするため、横Gでも身体をしっかりホールドするためのバケットシートの装着がオススメです。

 次に小径ステアリング。これは33Φ以下がオススメと言えます。PVCドリフトは素早いステアリング操作が重要なポイントのひとつであり、セルフステアを待っているようではスピンしてしまいます。素早いステアリング操作を行いやすくするためにも、小径ステアリングがオススメです。また、小径ステアリングにすることで、室内空間が狭い軽自動車でも腕を動かすスペースを確保しやすくなります。

 より高い速度でドリフトするのであれば、車高調なども有効なパーツとなりますが、PVCドリフトをする上で必須やオススメなチューニングはこれだけ。これに加えて機械式LSDやパワーチューニングなどが必要となってくる通常のドリフトと比べると、PVCドリフトはかなりリーズナブルにドリ車を作ることが可能なのです。

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