おもなタイプのキャンピングカーの特徴を紹介
仕事柄か?「私に最適なキャンピングカーはなんでしょうか?」と聞かれることが多い。そんなとき、私は眉間にシワを寄せて「わかりません……」と答えるのだ。その人の以下の様な条件が分からないので返答できないのである。
①ライフスタイル
② 家族構成
③ 経済力
④ 政治的背景(奥さまのご意見など)
⑤仕事上、その他諸般の事情
私自身、今の愛車がキャンピングカー6台目、つまり、今まで5回、乗り換えている。私が浮気性だったからではなく、毎回、ハッキリとした理由があったからだ。このように同じ人でも前述の条件で、その都度最適なキャンピングカーが変わってくるのだ。そこで、それらの基礎条件も絡めて、バンコン・キャブコン・バスコンなど、おもなタイプのキャンピングカーの特徴、メリット・デメリットについて、説明しよう。
1)バンコン
「バン・コンバージョン」の略で、おもにワンボックスのバンを改造したタイプ。最近の社会問題にもなっている「晩婚化」とは関係がない(汗)。見た目にもほぼバンで、特別なハイルーフや、飛び出たエアロウインドウなどを除けば、キャンピングカーだとは気が付かない事もある。見た目だけでなく、バンなので取り回しも楽で、日常使用にも問題ない。
また、キャンピングカーで目立ってしまうのは、ご近所の手前イヤなので、普通車に見えるバンコンが良いという人もいる。同じバンコンでもその中身は千差万別・千車万別と言っても良い。バリバリキャンプからなんちゃってキャンプ、車中泊までのライフスタイルに合わせたり、子どもがいるから2段ベッド仕様など、その家族構成に合わせて選んでもよい。
経済的に、就寝スペースだけ確保してキッチンなどは省いた「キャンピングカー仕様」にして、安く済ますという手もある。毎日の通勤にも使うから、あえてバンコンという方もいる。ひと言で言うとスマートなキャンピングカーなのだ。
2)キャブコン
「キャブ・コンバージョン」の略で、トラックシャシーに居住区を架装したタイプ。イカにもタコにも「キャンピングカーだもんね!」という外観だ。その分、目立って出かける度に、ご近所から「またキャンプですか?」と言われるのもこのタイプ。誇らしく? でも、放っといてくれ!! と思うのもキャブコンならではだ。
また、居住区は別設計なので、バンコンやバスコンと違って比較的、その中身のレイアウトや装備、外見も窓・ドアなども自由になり、それらがデザインの特徴にもなっている。
またスペース的にも余裕があるので、長身の方で「車内で立ったまま着替えができる」という点が評価される場合もある。見た目に迫力のあるキャブコンは、確かに高さはあるが、一部のモデルを除くと、国産の場合、2m×5mの駐車枠にも入るので、意外にも普通車用の駐車場も使えたりする。難点と言えば、もともと荷物を運ぶ、つまり人を運ぶクルマではないので、ノーマルのままでは乗り心地がイマイチ。
そこで、スタビライザーやショック、エアサスなどで結構改善するのだが、いわゆる対処療法にすぎず、根本的な改善にはなっていない。でも、筆者自身キャブコンが好きで、これまで乗ったキャンピングカーもほとんど、キャブコンである。