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「アンディ・ウォーホル」や「ロイ・リキテンシュタイン」など豪華すぎる面々! BMWの「アート・カー」の歴史を振り返ろう【Vol.01】

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: BMW AG

その6 ロバート・ラウシェンバーグ/BMW 635CSi(1986)

5代目に次いで、6代目BMWアート・カーも量産ロードカーの635CSiがベース。手がけたのはアメリカが生んだポップアートの先駆者、ロバート・ラウシェンバーグである。ラウシェンバーグはアート・カーの製作にあたり、既存の芸術作品を転写するという彼が得意とするコラージュ方式を採った。またアーティスト自身が運転し、実際の路上を走行したBMWアート・カーは、このクルマが初めてだったと言われている。

◎BMW LIFE (af imp LIFEシリーズ) (CARTOP MOOK)

その7 ミハエル・ジャガマラ・ネルソン/BMW M3 Group A(1989)

オーストラリア先住民として生まれたアーティスト、ミハエル・ジャガマラ・ネルソンによる作品。もともとはグループAのレーシング仕様車だった黒のBMW「M3」が、7日後にはこのアーティストによって、オーストラリアのアボリジニ文化と自然を反映した芸術作品に生まれ変わったとのことである。

その8 ケン・ドーン/BMW M3 Group A(1989)

1989年にはE30系M3グループAをベースとする2台のアート・カーが、2人のオーストラリア人アーティストに委ねられた。ジャガマラ・ネルソン作品と並ぶもう1台が、世界的アーティスト、ケン・ドーンの作品。ネルソン作品とは対照的に、ドーンは現代のオーストラリアと母国の幸せな側面を表現したという。

その9 加山又造/BMW 535i(1990)

現時点における唯一の日本人アーティスト作品が、日本画家の加山又造の手によって金蒔絵風の装飾を施したE34系「535i」。エアブラシと箔を貼り付ける特殊な技法により、流れのある景色を車体に描きだした。加山自身はインスピレーションの源について「雪の結晶の印象を与えたかった」と語ったとのことである。

その10 セザール・マンリケ/BMW 730i(1990)

記念すべき10番目のアート・カーは、スペインの前衛芸術家セザール・マンリケが、この時代のE32系「7シリーズ」に彩色した。マンリケはスペインにある亜熱帯性の島、ランサローテの自然をモチーフとし、黒の部分はカナリア諸島の溶岩を、緑は熱帯雨林を、赤は生命を表していると語っている。

◎BMW LIFE (af imp LIFEシリーズ) (CARTOP MOOK)

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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