101回目のレース・トゥ・ザ・クラウドのドライバーリスト公開
1916年に初開催され、2022年は記念すべき100回記念大会を開催したパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(PPIHC)の2世紀目がスタートする。
アメリカ・コロラド州にあるパイクスピーク(標高1万4115フィート=4301m)を舞台に、いかに速く駆け上がるかを競うヒルクライムレースであるパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム。
標高2862mのスタート地点から頂上までの全長約20kmの1本道のコースを1台ずつアタックするもの。標高の高い地域での走行ということで、空気が薄くなっていく頂上付近ではエンジンの出力が30%近くダウンするといわれている。
発表されたエントリーリストには、ポール・ダレンバック(3度/殿堂入り)、リース・ミレン(2度)、クリント・ヴァショルツ(2020年)。そして2022年のキング・オブ・ザ・マウンテンであるロビン・シュート(3度)という4人の総合優勝経験者「キング・オブ・ザ・マウンテン(山の男)」と、19人のルーキーを含む74台が発表された。
最年長は68歳がエントリー
11の国から参戦のある今回のPPIHCは、パイクスピークでの伝説的なレースファミリーとして知られるアンサー一家からロニ・アンサー選手が参戦(2023 年式アキュラ・インテグラ)するほか、キャスリン・ミード選手(2019年式ポルシェGT4ケイマン・クラブスポーツ)、ローラ・ヘイズ選手(2021年式トヨタ・スープラGT4)という3名の女性ドライバーの名もこのエントリーリストに並んでいる。最年少参戦者はヘイデン・ブラッドリー選手(2020年式ポルシェ・ケイマン)の18歳。そして最年長は68歳のジョージ・ヘス3世となる。
PPIHCのメリッサ・エイコフ エグゼクティブ・ディレクターは今回の発表に際して次のようにコメントをしている。
「応募数がすごい。 選考委員会にとって、これを絞り込むのは簡単なことではありませんでした。今年のリストには、才能、経験、そして多種多様なメーカーが詰め込まれています」
3度の「山の男」の称号を得たロビン・シュートはこれまでの車両から乗り換えて、アストンマーティンAMR GT3(2023年式)に乗る。
「アストンマーティンと仕事ができることを本当に光栄に思います。 とくにアストン マーティンが創立 110 周年を迎えた今、このような由緒あるレースのルーツを持つブランドを英国でドライブできることは、私にとって非常に特別なこと」と英国出身のシュートはコメント。
今回のクラス分けは6部門
ほかにも、事故多発のため開催を見合わせている2輪部門で、過去に1205クラスなどに参戦し優勝経験もあるブルーノ・ラングロワ選手も4輪へ転向し、2015年式のアストンマーティン・ヴァンテージでの参戦となる。また、スタントやラリークロスで人気を博しているタナー・フォウスト選手が、2023年式ラドフォード タイプ 62-2で参戦する。その一方で、リース・ミレン選手はまだ参戦車両の発表はしていない。
今回のクラス分けは、ポルシェ・パイクスピーク・トロフィbyヨコハマ、パイクスピーク・オープン、タイムアタック1、オープンホイール、アンリミテッド、エキシビションの6部門となる。
日本人としては、吉原大二郎選手がトヨタ86、そしてテスラモデル3で参戦してきたが、今回はEvasive MotorsportsのホンダS2000(2005年式)に乗り換えての参戦となる。
また、国内で行われているBRIGヒルクライム・シリーズに参戦する八木敏史選手が、1990年式トヨタ・スターレットで今回パイクスピーク初参戦となる。また、東京オートサロンで参戦が発表されたニュージーランド出身のマッド・マイク選手は、2022年式のマツダ3でエキシビション部門に出場する。
第101回大会の公式スケジュールは6月19日(月)に公開車検、20日(火)から4日間の練習走行および予選セッションが行われ、23日(金)の夕方にはファンフェスタが開催される。そして25日(日)にパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム決勝が行われる。