バッテリーの平均寿命は2~3年しかない
EV(電気自動車)、ハイブリッド車・プラグインハイブリッド車はもちろんだが、ピュアな内燃機関のクルマでも、いまのクルマは半分電気で動いているようなもの。それだけにバッテリーの役割は非常に大きく、上がってしまうとどんなクルマでももうお手上げ。しかも気温が低い時期は内部の化学反応が低下するので、冬場はバッテリー上がりが多くなる。
バッテリー自体も年々高性能になってきているが、クルマの電装品もどんどん増えているので、平均寿命は2~3年しかないと言われている。3年以上交換していないというクルマは、いざというときのためにバッテリー上がりの対処法を覚えておこう(EVとハイブリッド車の動力用バッテリーを除く)。
その1:ブースターケーブルで始動
不幸にもバッテリーが上がってしまった場合の対処法はおもに3つある。一番ポピュラーなやり方がケーブルでの始動となる。ブースターケーブルを用意して、ほかのクルマから電気を分けてもらい、エンジンを再始動する方法だ。簡単なようだが、ブースターケーブルのつなぎ方には下記のようなコツがある。まず救援車・トラブル車の両車のエンジンオフにして(※両車とも12V車であるのが前提)、
1.トラブル車の+端子
2.救援車の+端子
3.救援車のー端子
4.トラブル車のエンジンブロックの順にケーブルをつなぐ
そして、救援車のエンジンをかけ、少しだけ回転を高めにしてトラブル車のスターターを回しエンジンをかける。ケーブルを取り外す際は、取り付けの逆の順番で外してから20~30分ほど走行し、バッテリーを充電してエンジンを切ること。
その2:ロードサービスを呼ぶ
ブースターケーブルも持ち合わせていない。電気を分けてもらえるようなクルマが見当たらないというときは、JAFなどのロードサービスを呼んで助けてもらう。JAF会員やロードサービス特約のついた自動車保険に加入していれば、無料でロードサービスに救援してもらえるはずだ。
プロが助けに来てくれるので、エンジンを再始動させるだけでなく、バッテリーのチェックやオルタネーターの発電状態までチェックしてもらえて、再発防止の面でもメリットが大きい。その代わり、救援を頼んでから1時間前後は現場で待つことになる……。
その3:ジャンプスターターを使う
大容量のポータブルバッテリーを使ってエンジンを再始動する方法もある。5000円~1万円ぐらいで売っているエンジン始動に対応したポータブルバッテリーを携行していれば、万が一のバッテリー上がりでもすぐに解決。保険としては比較的安いカーアクセサリーだが、ポータブルバッテリー自体の充電を忘れてしまうと万事休す……。
皮肉なことに、バッテリーが高性能化してきたことで、予兆なくダウンする“突然死”も増えているので、バッテリー上がりは他人事ではない。バッテリーが弱りやすい冬と夏には、カー用品店やディーラー、ガソリンスタンドなどに行き、専用のテスターでコンディションチェックをしてもらうこと。
とくに普段チョイ乗りが多い人や、夜間走行が多い人、2~3年交換をしてない人は、小まめな点検が非常に重要。点検の結果、劣化が判明した場合は、ケチらずに早めに新品交換するのが得策だ。