実質的な車両本体価格は355万円となる見込み
中国の電気自動車メーカーとして知られるBYDのブースでは、サイバーパンクをイメージしたつくりとなっていた。そこに個性的なスタイルをまとった3台のEVが彩りを添えていたので紹介しよう。
日本での知名度はまだ低いかもしれないが、世界の電気自動車販売台数はテスラに次ぐ2位となっているBYDは、2023年から日本でのEVの販売を本格化させている。今年2月に神奈川県横浜市に正規ディーラーをオープンさせたのを皮切りに、2月23日にはイオンモール堺鉄砲町内にもディーラーを開業。2025年までに100を超えるディーラー網を構築するという計画も発表している。
今回、ブースに展示されたのは、「ATTO3」、「ドルフィン」、「シール」の3車種で、すでにATTO3については日本での販売がスタートしているモデルとなる。
インテリアはスポーツジムと音楽がテーマ
このATTO3は58.56kWhの駆動用バッテリーを搭載し、航続距離はWTLCモードで485kmを誇る。コネクティッドナビや先進安全装備、パノラマサンルーフや電動リアゲートなど充実した装備を誇りながら、車両本体価格は440万円という非常に戦略的な価格だ。現時点で補助金については正式発表はなされていないものの、85万円ほどの補助金が出ると予想されており、実質的な車両本体価格は355万円となる見込み。
なお、BYDでは車両にまつわる主要な部分はすべて自社生産で賄っている。現時点での納期はおよそ2カ月と、半導体不足もどこ吹く風となっているそうだ。
エクステリアデザインは個性的ながら、アウディなども手掛けたデザイナー、ウォルフガング・エッガー氏が率いるデザイン部門が担当した。インテリアについてはスポーツジムと音楽がテーマというポップなものとなっている。
12.8インチのセンターディスプレイはタブレットのようで使い勝手もよく、回転させることも可能。先進的な雰囲気を併せ持っている点も注目と言えるだろう。
コンパクトハッチバックタイプのドルフィンについては今年の中盤ごろ、セダンタイプのシールについては年内の後半に日本導入を予定している。今回展示された車両は海外仕様のものとなっていたが、すでに海外では市販されているモデルではあるため、日本仕様が登場するのも間近と言えそうだ。