当時物のパーツを使って仕上げるこだわり
シルエットマシンのレーシーさをより引き立てる……、そんなテーマで装着するパーツは、基本的にシルエットボディ合わせの作りになっているが、そのベースになるエアロパーツは貴重な当時物を使って作り込んでいるのが大林代表の改造流儀である。
パッと見ではわからないが、サイドステップとリアバンパーについては、当時流行ったヤマト製をベースに加工を施したパーツを装着させている凝りようだ。
エッジの効いたラインが特徴のリアウイングはキダムオリジナルで、一見すると往年のセブンパネのようにも思えるが、より角度を付けて鋭角に立ち上げているのが他の街道レーサー達が装着するモデルとは違う点。
このウイングに加えて、さらにシルエットウイングを追加装着させたことで強烈な存在感を発揮する1台として完成させた。
どうせ作るなら自分だけのスペシャルマシンでありたい。それがすべて現車合わせで作る街道レーサーならば、自分流をとことん楽しむことはごく普通のことになる。改造職人が本気で取り組み愛情を注いで作ったマシンは、当然のことながら特別な存在感を放っている。これぞシルエットといわんばかりのバランス感覚で仕上げられたソアラに、OAMに訪れた多くの改造マニア達は足を止めて食い入るように見入っていた。
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ちなみに、最初にも説明した通り、このクルマのオーナーはVIPカーのカスタムショップとして有名なKブレイク大林代表の愛車だ。さすがに昔と違って今は有名ショップのオーナーなので、このソアラは違法改造車ではなく、しっかり公認を取っているクルマであることを付け加えておきたい。