スバルを知り尽くすプロ集団が最新セダンをアップデート
スバルのカスタマイズシーンを牽引する「プローバ」。多くの車種において先駆者として率先してカスタマイズを行っている。そんなプローバが新たに手がけたのがこの「WRX S4」だ。
エアロは軽量タイプを採用しラッピングで存在感アップ
ボディをマットレッドでラッピングし、ソリッドなレッドとは違う深みのある色味がインパクトを与える。純正ではその存在の賛否が分かれるサイドのクラッディングパネルも、ラッピングでボディ同色となっているが凹凸は生きており、考え抜かれた純正の空力効果も生かされているのが興味深い。ボンネット、ルーフ、サイドステップトランクをブラックアウトすることで、マットレッドとブラックの2トーンとなりレーシーな雰囲気だ。
バリス製の「ARISING-1」はフロントスポイラー、サイドアンダースカート、リアディフューザー、サイドスプリッターフィン、クーリングボンネット、ライトウェイトトランクフード、GTウイングで構成される。リアディフューザー以外はCARBON+というバリス独自の製法で作り上げられており、軽量化と剛性アップが図られているのが特徴だ。
運動性能も向上させて走りの良さに磨きをかける
エンジンルームに目を向けると、純正と置き換えられた大容量アルミ製インタークーラーを装備。吸気はカーボンインダクションBOXで吸気効率をアップさせ、フジツボ製の1本出しマフラーにすることで排気もスムースになりパフォーマンスアップさせた。
サスペンションはプローバオリジナルのオーリンズDFV車高調をセットアップ。フロントブレーキもオリジナルの4ポットに交換されている。
足元にはレイズ ボルクレーシングNE24(9.5J×19+45)と、ブリヂストン ポテンザRE71S(245/35R19)を組み合わせて装着。シートはレカロスポーツスターを2脚装備して乗員のドライビングポジションも安定させる。大人のセダンとしての性能と、WRXの名前を受け継ぐスポーツセダンとしての性能を、バランス良く向上させている。
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2023年は本家のスバルでも、ニュルブルクリンク24時間レース参戦車両をS4に変更。全日本ラリーもS4で参戦する予定となっている。FA24エンジンとフルインナーフレーム構造のボディを持ったWRX S4は、新たな可能性を示してくれる。カスタムカーの世界においても、プローバがメーカーにはできない挑戦をすることでより一層の可能性を探ることもできる。今後の進化にも注目したい。