DUBカスタムを覚えてる?
ひと言でカスタムといっても、様々なジャンルが存在しているのはAMW読者の皆様ならご存知だろう。今回紹介するホンダ「エリシオン」の場合、そのジャンルの定義はDUBスタイルということになる。久ぶりに聞くこの言葉、流行ったのは今から10年ほど前で、その基本はUSラグジュアリーカスタムにある。
アメコミヒーローとの融合
DUBスタイルは、ビッグリムの大口径ホイールを履かせたハイクオリティなカスタムカーを紹介するアメリカのカー雑誌「DUB」が生み出したスタイルといわれている。当時、大口径ホイールを履いた有名スポーツ選手や芸能人の愛車をDUBが誌面で紹介。これが大ブレイクの引き金となり、全米のストリートカスタムに影響を与え、瞬く間に全米に広まった。
日本でもDUBスタイルのラグジーなカスタムが流行し、当初はアメリカで販売するホイールやパーツを使ってカスタムを施すUSA化が流行した。
しかし、しばらくすると、ブームに敏感な国産カスタムメーカーが次々とUSスタイルのパーツを製作。ラグジーなストリートスタイルとして日本のカスタムシーンも盛り上がった。
「マッドドッグ」さんのエリシオンは、いわゆる当時のDUBスタイルを尊重しつつも、オリジナリティあふれる1台として製作したモデルだ。おそらく、パッと見で目を引くポイントといえば、「アイアンマン」のエアブラシで間違いないだろう。
じつは2012年頃に流行ったDUBスタイルの中には、ユニバーサルやMARVELといった映画やアメコミ(アメリカン・コミック)のキャラクターをボディに描くカスタムが大流行。マッドドッグさんはMARVELヒーローの中でもとくにアイアンマンが大好きなので、その世界観を表現するべく、ボンネットとリアバンパーにヒーローが活躍する場面を描いた。
また、このボンネットにはアイアンマン以外にも、胸元がセクシーな黒レザースーツ姿の美女ブラック・ウィドウが描かれているのもポイントになる。
所有歴は今年で7年目、少しずつ自分が思い描く理想のカスタムカーに近くなるように、カスタムを進めては後戻りを繰り返し、リメイクという名の改良を加える日々とのこと。