最高出力634psの4.4L V8ビ・ターボを搭載
BMWモデルをベースにホワイトボディから仕立て直し、アンダーステイトメントなルックスの安全・快適で速いモデルを作り続けている「アルピナ」。生産台数は年間にわずか1700台程度、熟練のエンジニアたちが仕立てあげる特別なモデルだ。そのアルピナからBMW 5シリーズをベースとした、世界限定250台の特別なリムジン(セダン)とツーリング(ワゴン)が登場した。
0−100km/h加速はリムジンで3.4秒
エンジンはアルピナ史上もっともパワフルな、最高出力634ps/最大トルク850Nmを発生する4.4L V8ビ・ターボを搭載する。エア・インテーク・ダクトとエア・インテーク・サイレンサーの改良により空気の流れを最適化。それに伴うソフトウェアとブースト圧の変更によって、ベーシックなB5より13ps/50Nmのパフォーマンス向上を実現している。そのパフォーマンスの使い勝手を向上させるため、応答性と吹き上がりに重点が置かれているという。
さらに、ZF製8速ATも高トルクに合わせて調整された。これらによって、0−100km/h加速は3.4秒(ツーリングは3.6秒)、巡航最高速度は330km/h(同322km/h)を実現。ちなみに、アルピナは最高速度ではなく、実際にどこまでも快適に走り続けられる最高の速度である“巡航最高速度”を公称値として用いている。
アルピナらしい速さを誇示しないラグジュアリーな仕立て
エクステリアはボンネットのキャラクターラインやパーシャル・フロント・スプリッターなど、ディテールを新しくすることでB5 GTの力強さを表現している。中央にサイレンサーを配置した、新しいアルピナ・スポーツエキゾースト・システムが採用されており、豊かな響きのV8サウンドを生み出すという。その2組のツインテールパイプは窒化チタンによるコーティングが施された。
ホイールにはアルピナの伝統となる20スポーク・デザインの20インチアロイホイールを装着。今回の限定モデルのキャラクターカラー(マロン・ヴォルチャーノ)にペイントされた特別仕立てとなっており、さりげなくロゴも記されている。さらに、ツーリングはベーシックモデルより車高を下げて低重心化が図られており、リア・アクスルのロールを最適化させた。
なお、ボディカラーは伝統のクラシックなカラーであるアルピナ・ブルーとアルピナ・グリーンに加え、ペトロール・マイカ、ベルデ・ブリテッシュ・レーシング、チョーク、イモラレッド、デイトナ・バイオレット、アークティック・レース・ブルーがオプション(アークティック・レース・ブルー以外は45万2000円)で用意されている。
ちなみに、ボディサイズはリムジンとツーリングで同様となる、全長4978mm×全幅1868mm×全高1466mmである。