大阪オートメッセはハイエンド・カーオーディオのデモカー群も「聴き」どころ!
カスタムカーやドレスアップカーのイベントは数あれど、「OAM」ならではの特徴はカーオーディオ関連のブースが充実していることだ。なかでもサイレントホールの6B号館に集まるハイエンド・カーオーディオのデモカー群は、ほかのイベントでは見られないものだ。毎年、これらのクルマを試聴するために遠方から足を運ぶカーオーディオ・ファンもいるほどである。
2022年コンテストで優勝したヴェンチャーのBMW X6
2023年2月に開催された「OAM2023」は、例年に比べて台数は減ったものの、それでもAVカンサイを中心に5台のデモカーが集結。いずれもハイエンド・カーオーディオにふさわしい、高音質なクルマばかりだった。
まずはヴェンチャー、ディナウディオ、BAラボといった高級品を扱う佐藤商事のBMW「X6」。このクルマにはヴェンチャーのスピーカーを中心にクワトロリゴのパワーアンプなどの製品を搭載していて、システム総額はなんと1000万円以上! その金額をポンと払うユーザーも凄いが、鳴っている音はもっと凄くてホームオーディオの特等席で聴いているような錯覚すら覚える。
ヴェンチャーはもともとホームオーディオのブランドで、自動車用もホームオーディオ用とまったく同じユニットを使用しているからだろうが、従来のカーオーディオとは一味違った濃密な音が魅力のクルマだ。インストールは青森・八戸のイングラフが担当し、昨年のハイエンド・カーオーディオ・コンテストで優勝を果たしている。
自然きわまる音を実現したAVカンサイのジャガーFタイプ
AVカンサイのジャガー「Fタイプ」は岩元社長の個人所有のクルマで、ロシアのRESOLUTというブランドのDSPを使って調整しているのだが、それの良さなのかものすごく聴き心地が良く、本当に自然。カーオーディオというと再生環境がシビアなため、どうしても調整を施してつじつまを合わせたのが窺えるクルマも多いのだが、このクルマには一切それを感じない。
それもそのはずで、イコライザー調整はまったく行っていないのだという。だから自然。それはAVカンサイが多くのクルマのインストールを行ったなかで積み上げてきたノウハウを生かし、クルマに応じた音響の傾向を熟知している結果であろう。インストールを頼むなら、こんなお店にお任せしたいものだ。
気軽に本格派の音質を楽しめる、トライムのアウディRS Q3
イタリアのオーディソンやフランスのブラムを扱うトライムのアウディ「RS Q3」。これもAVカンサイによるインストールだ。隣のジャガーFタイプに比べるとシステム金額は安いが、オーディソンの12ch DSP内蔵パワーアンプ、APM12.14bitを中心に、ブラムのスピーカー&オーディソンのサブウーファーで組み上げたシステムは、これで十分と思えるもの。ヘッドユニットは純正のままだが、それでもここまでサウンド・クオリティを引き上げられるのだ。
デモ時はDAPのハイレゾ音源を使用していたが、オーディソンのB-CONというBluetoothレシーバーもシステムに組み込んでおり、スマホなどの音楽をワイヤレスで楽しめるのも嬉しい。気軽に音楽を楽しめつつも、音質は本格派というありがたいクルマである。