後席のかけ心地は依然として快適そのもの
前席の乗降性にかかわるサイドシル地上高は新型400mm、フロアはそこから35mm低い位置にある。先代は同390mm、55mmだったから、高さ的にはほぼ同じで、段差は減少。乗り降りがしやすくなったと言っていい。
身長172cmの筆者のドライビングポジション基準(以下同)での前席頭上空間は330mm。先代は350mmだったものの、いずれも天井が遠く感じられるほどのスペースがある。もちろん、便利なフロントオーバーヘッドコンソールも継承し完備する。なお、シートサイズは座面長、シートバック高がより伸ばされている。
インテリアでは、7インチTFTデジタルメータークラスター、8インチマルチメディアディスプレイの採用、質感を大きく高めたインパネ周り、2ゾーンオートエアコン&後席エアコン吹き出し口、電子パーキングブレーキの採用などが大きな特徴となっている。
3座独立(分割は6:4)の後席と言えば、乗降性にかかわるサイドシル地上高480mm、フロアはそこから110mm低い位置にあり、スライドドア開口部は幅650~660mm、高さ1120mm。先代はサイドシル地上高が460mm、フロア110mm、スライドドア開口部が765mmで高さが1130mmだ。幅方向はやや狭まっているが、乗降により影響する高さ方向、サイドシルとフロアの段差はほぼ同じである。
オーバーヘッドコンソールはフロントのみに
筆者のドライビングポジション背後に着座すれば、頭上にこれまた頭上空間たっぷりの250mm、膝周りに130mm(畳んだシートバックテーブル含まず)。着座性、立ち上がり性にかかわるフロアからシート座面先端までの高さ=ヒール段差は390mmとなっている。
先代は285mm(頭上空間)、190mm(膝周り)、400mm(ヒール段差)で、頭上空間、膝周り空間(※)は新型がやや狭まっているものの、着座の快適性にも影響するヒール段差は同等。クッションの改良もあって、後席のかけ心地もまた依然として快適そのものだ。ただし、先代にあった、ルーフ中央部分のオーバーヘッドコンソールは見当たらない(フロントのみとなった)。
※ 後席膝周り空間が狭くなっているのは、前席のシート位置がより低く(最下端位置で約30mm低い)なったことも一因かも知れない(シートバックの角度との関係)。
なお、シートサイズは新型、先代ともに同等サイズとなっていた。また、後席用オーバーヘッドコンソールの廃止とともにちょっと惜しいのが、スライドドア部分の窓の昇降。先代は100%下がったのだが、新型は90%程度。完全に下まで開かない。
と、ここまでの実測データで気になるのが、後席膝周り空間の減少(筆者基準で190mm→130mm)だ。全長が210mmも伸びているのになぜ? である。