「N-VAN」を海と山へ!
キャンプやアウトドアスポーツなど「遊びに使うクルマ」として人気の高いホンダ「N−VAN」。その魅力は低床構造と室内の広さにあり、これが実現できた理由はモノコックフレーム構造とホンダ独自のセンター燃料タンクレイアウトにある。普通のクルマは、後席や荷室下に燃料タンクを配置するが、N−VANは前席下へタンクを移動。この構造を採用することで、車両床面のフルフラットを実現し、広々とした室内空間が生み出せたわけだ。
そんなN-VANをベースに、カスタムカーで有名のダムドが2台のN−VANを提案してくれた。コンセプトは海と山で、スキー、スノボ、キャンプといったアウトドアアレジャー向けのカッコ良くお洒落に乗れるカスタムカーである。
サーファー愛用のクルマをイメージ
ダムドが展開するのは、海を楽しむ「マリブ」とアウトドアを満喫する「デナリ」と名付けられた趣向の違うコンプリートモデルの2タイプ。今回「OAM2023」では、サーファーが愛用するクルマをイメージし、ビーチでのんびりリラックスしながら過ごせる1台として提案する「マリブ」が展示されていた。
このクルマはオリジナルのフェイスチェンジキットにウッドストライプとクラシックテールランプを組み合わせた完全コンプリートパッケージとして販売されている。フロントバンパー、フロントグリルはFRP製ではなく純正パーツと同じクオリティで作られるABS製というのがポイント。
また、ヘッドライトはIPF製を採用し、リアにはお洒落な丸型ウインカーを装備。このフェイスキットの価格は25万3000円(未塗装)というから、スタイリッシュかつ可愛らしい変貌ぶりを考えるとリーズナブルと言っていいだろう。
さらにサイドのサーファーカーイメージのウッドストライプは、シンプルデザインでボディカラーを選ばないウッド調仕上げ。ナチュラルとダークグレーを設定し、単品購入も可能(価格3万8000円)だ。このサイドステッカーは耐候性に優れ、サイドビューのアクセントパーツとして人気が高いということだった。
得意フィールドは海だけじゃない!
インテリアについては、オリジナルのシートカバーをセットし、床には分割式の天然木のフローリングシートをセット。すべてのシートを折り畳み、海から上がってウェットスーツを干しながらゆったり広々とした空間の中でくつろげるように作り込まれている。
マリブ製作に携わったデザイナーの徳田亮介さんは、このクルマについての想いを次のように語ってくれた。
「実は自分がこのクルマのデザインをまかされた時に意識したのがパオでした。唯一無二の独特の表情とスタイルが大好きだったので、このN−VANのデザインは、そのパオを意識しました。
そして、現代の高性能なクルマをベースに、さらに快適に過ごせて積載能力が高いクルマへと進化させることが出来たら、それが一番最強のクルマになると思いました。このクルマはまさに、そのイメージを形にしたモデルなんです」
このクルマのテーマは海、そして、サーファーズファッションを強くイメージさせるわけだが、その作り込みはアウトドアカーとして役立つし、また、スキーやスノーボード、さらにはバイク用トランポとしても活用できる。どのシーンにおいても、そのお洒落な外観がハマる。ダムドの手によってカスタムされたN-VANはそんな魅力を持つコンプリートモデルであった。