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トヨタ「GR86」用本格エアロパーツ初お披露目!「ジュンオートメカニック」のエンジンパーツ開発に期待大です

純正+αな雰囲気でスタイリッシュなGR86

内燃機関のパイオニアとして70年強の歴史をもつ名門

競技用部品製造、内燃機関のパイオニアとして70年強の歴史を持ち、日本のチューニング業界を陰から支えてきた「田中工業(ジュンマシンショップ)」は、パーツ製造メーカーの顔のほかに自社パーツの能力を最大限に引き出し、マシン開発&製作を請け負う「ジュンオートメカニック」と、ボディチューニングを軸に鈑金塗装からエアロパーツ開発までを手掛ける「ジュンオートワークス」というプロショップを擁して、ユーザーサービスにも力を注いでいる。

機能パーツとして煮詰めた新型GR86用オリジナルエアロを初披露

「大阪オートメッセ(OAM)2023」ではCLUB RH9に加盟するジュンオートメカニックの名前での出展となったが、ブースは田中工業の今が見える展示となっていた。

ブース中央に構える新型「GR86」は、2022年に導入された最新の開発車両だ。ジュンオートメカニックで昨年末に完成したばかりのジュンオートワークス製エアロパーツを装着し、デモカーの証であるイエローカラーに全塗装した上で、イベント初披露となった。

スポイラーではなくディフューザーを名乗るフロント/サイド/リアのエアロパーツは法規制にも適合したサイズながら、しっかりとした整流効果と高いダウンフォースが得られるよう設計している。ボンネットはインナーパネルを含めてカーボン製で、純正比で3kg以上の軽量化を達成するなど、デザインだけでなく機能パーツとして煮詰められた。

ウイングはSARD製のLSR WINGを装着する。サーキットで積極的にダウンフォースを得るため、もっとも高いHIGHステーを組み合わせている。

今後はサーキットテストを経てFA24型エンジンパーツを開発予定

パワー関係はGReddyパワーエクストリームRマフラーをセットし、イギリス製のECU-TEKを使ってコンピュータをマネジメントした程度。足まわりとブレーキは同じCLUB RH9に加盟するプロショップ・スクリーンが日本総代理店となるD2 JAPAN製をチョイスした。

LSDはCUSCO type-Rスペックエフを組み込み、そのほかにはサーキットの連続周回に耐えられるよう、トラストのオイルクーラー/ラジエータに交換して冷却性を強化。エンジン開発の前に周回を重ね、GR86の基本ポテンシャルを確かめるのが開発車両としての狙いだ。

すでに筑波、鈴鹿の両サーキットでシェイクダウンを済ませており、マシンメイクが先行しているショップと同等のタイムを記録するなど、上々の結果を残している。

ジュンオートメカニックの畑仲圭一さんは、今後のチューニング予定について次のように語る。

「今後はエンジンパーツの開発を優先するのか、本体はノーマルのまま先代で開発したパーツのフィッティングを含めて、パフォーマンスアップを図り、限界を見極めるのかは決まっていません。ただ、FA24エンジンのパーツを開発することは既定路線であり、まずは腰下パーツから着手する予定です」

往年のヒストリックスポーツカー用パーツも健在

壁際には日産R35「GT-R」や先代トヨタ「86」/スバル「BRZ」、第2世代「スカイラインGT-R」用などアフターマーケット主力のエンジンパーツのほかに、S20型やL型エンジンといった往年の名車用カムシャフトもディスプレイ。

「L型チューン全盛期である1970~1980年代にはL28改3.4Lのパーツも製作し、日産のオプションカムなどの製造を請け負っていた時期もあります。その開発で得たデータやスペックは今も残っていますので、さまざまな仕様に対応可能です」と畑仲さん。

そのほか、シリンダーヘッドの燃焼室加工の違いがひと目でわかるディスプレイも用意されるなど、ブースはエンジンチューンに興味のあるユーザーにとって非常に興味深いものであった。また、開発に携わるスタッフから直接話が聞くことができるこうしたイベントは、知識を得るための千載一隅のチャンス。2024年に同じような機会があれば、積極的にスタッフと言葉を交わし、活用してみてはいかがだろうか。

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