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「チェイサー」「コロナマークII」などストーリーを大切にレストア!「トヨタモビリティ神奈川」の新たな取りくみとは

レストア中の3代目クラウン

レストア作業中のクラウン

貴重な旧車を間近で体感できる展示

初代「クラウン」のレストアが話題となり、旧車界隈で注目の存在となった「トヨタモビリティ神奈川」。旧車の祭典である「ノスタルジック2デイズ2023」には、4台の車両を展示していました。どの車両も通路からだけでなく、ブース内に入って多くの来場者に間近で体感してもらうのがトヨタモビリティ神奈川流となっており、当日も多くの来場者がドライバーズシートに座ったりエンジンルームを覗き込んだりしていました。

レストア事業の新たな取り組みとして3Dスキャナでパーツを復元

トヨタモビリティ神奈川がレストアを手がけ始めたきっかけとなったのが、初代「クラウン」です。当日は会場での展示はありませんでしたが、さまざまなイベントなどに展示し、現在もお客さんを車内に座らせるなど活躍しています。

ですが、展示中にウインドウ開閉用のハンドルが折れてしまったのです。そんなアクシデントに対応したのが、3Dスキャナを使用したパーツの復元サービスを行っている株式会社「TOKYO HOKUTO」でした。

トヨタモビリティ神奈川のレストア活動に興味を持っていたTOKYO HOKUTOは、「何か協力できることはないでしょうか?」と声をかけ、今回ウインドウハンドルの復元をすることに。壊れてしまったパーツをあらゆる素材で復元できるとのことで、まるで新品のように復活。きれいに復元され展示していたウインドウハンドルの完成度に、多くの来場者が驚いていました。

トヨタモビリティ神奈川としては、今後こうした協力体制も活用していきながら、より強力な受け入れ態勢を作っていきたいとのこと。ディーラーに問い合わせたもののパーツが無くて諦めざるを得なかった……そんな悲しみも少なくなりそうです。

2022年は作業中だったチェイサーも見事復活

昨年はレストア途中の状態で展示されていた100系「チェイサー」。今回のノスタルジック2デイズではレストアが完了した状態で展示されていました。ボディパネルを分解し、丸裸にしてレストアしただけあってその状態の良さはまさに新車と言える状態。鏡で車体下まで見えるように展示され、当然新車のような輝きを放っていました。

その隣に展示されていた2代目「トヨペット コロナマークII」は、本格的なレストアが施されていない個体。保存状態が良かったため、軽度な作業のみで当時の面影をあえて残すように保管されています。本格的なレストアを展開している一方で、その個体のストーリーを活かすようなメンテナンスを施すのも、トヨタモビリティ神奈川流なのです。

その隣に置かれていた「セラ」は元々下取り車で、プチレストアを施したのみですが、それでもキレイに仕上がっていました。今、このセラで取り組んでいるのは純正オーディオを蘇らせること。当時セラの豪華装備として用意されていた、専用設計のスーパーライブサウンドでふたたび音楽を楽しむために作業しています。

現在本格レストアしているのは3代目クラウン

そして、現在レストア中となっているのが3代目クラウン。こちらはトヨタモビリティ神奈川のグループ会社で、新車にディーラーオプションなどの加装を施すトヨタサービスセンター神奈川が作業を担当しています。同じくグループ会社でユーザー車の整備を担当する神奈川トヨタ整備と、切磋琢磨しながらレストア作業に取り組んでいます。

こちらのクラウンは新車部隊が担当することもあり、できるだけオリジナルの状態に戻すよう心がけているそう。錆びた車体の鈑金などにも注力していますが、もっとも苦労しているのはゴムモール類とのことで、オリジナルの姿への復元を目指して現在格闘中です。

当時の使用感を残したり、オリジナル状態への復元など、それぞれの個体が歩んできた人生を大切にするのがトヨタモビリティ神奈川のレストアなのです。ブースに並んだ展示車から、そのストーリーを感じることができました。

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