2CV初の豪華仕様「AZAM」と商用バン仕様「フルゴネット」2台でイベント参加
2023年2月19日(日)に埼玉県行田市にある古代蓮の里公園で行われた「CCJ(シトロエンクラブジャポン)関東地区新春ミーティング」。シトロエンオーナーなら誰でも参加OKで、事前登録も必要なくオープンに参加できるイベントだ。新旧合わせて80台以上も集まったシトロエン車から、今回はクラシックの名作「2CV」のオーナーを紹介しよう。
シングルナンバーを継承するために所有車を手放して購入
CCJ関東地区新春ミーティングに参加したシングルナンバー(3や5など分類番号が1桁)を掲げた「2CV」。オーナーの鎌田康太郎さんは、複数の2CVをはじめシトロエン車を7台所有するシトロエンファン。なんと隣に並んでいた「フルゴネット」も所有車だという。その鎌田さんが、シングルナンバーの1963年式2CV AZAMを手に入れたのは3年前のことだ。
そもそもの始まりは、2CV界隈では有名人である知人の原嶋さんから、ナンバーと住所がマッチするということで、このAZAMを勧められたこと。
「もともと正規輸入で新車時から日本にあって、長い間ワンオーナーだったクルマです。その方が健康上の理由で手放して、次のオーナーさんが2年ほど乗った後、工場で8年くらい寝ていて、手放したいと相談があったんです。それでシングルナンバーを継続できる人を探していて、鎌田さんに声をかけたんです」
とは原嶋さん。その相談に対して鎌田さんは
「シングルナンバーを継承していこうということで、同じ型の2CVを放出して購入することに決めました」
ちなみにこの日のイベントには、AZAMは原嶋さんが運転して参加、鎌田さんは隣に並んでいたフルゴネットを運転してきた。この2CVの商用バン仕様・フルゴネットは、どうしても欲しくなってベルギー、英国など各地から情報を集め、最終的にはカナダから輸入したものなのだとか。
ナンバー以外もオリジナルが保たれている
鎌田さんが手に入れた2CV AZAMは、ボンネットのモールや上質なモケットシートなど、2CVで初めての豪華仕様モデル。現在でもオリジナルペイント、オリジナルのシート地&トップなど、ほぼ新車当時の状態が保たれている。ただし、塗装が薄くなっておりこのままでは浮き錆がどんどん広がる可能性があるので、ボディ保護のためにリペイントする予定だという。ところで、鎌田さんが複数台の2CVを所有している理由とはなんなのだろうか。
「みんな、ちょっとずつ違うんですよ。それで、これにも乗りたい、あれにも乗りたいってなっちゃって。ただこのAZAMも旧いやつからひとつ進化しているけど、良い意味で乗り心地が全然変わっていなかったりします。これだけ惹かれるクルマはほかにないですね」
今後シングルナンバーはさらに希少な存在になる
貴重なシングルナンバーを継承するために、AZAMを手に入れた鎌田さん。最近はご当地ナンバーなどでナンバーの地名が増えたため、個々の地名の対象エリアが狭くなっていく傾向にある。それにともない、シングルナンバーを継承することも難しくなってきているようだ。そういった意味でもシングルナンバーは今後、さらに希少なものとなっていくことだろう。