「マツダスポーツカークラブ」のサーキット走行会に潜入
2023年2月25日(土)、富士スピードウェイのショートコースにて「マツダスポーツカークラブ」のサーキット走行会が行われました。寒空のもと、時にはあられが降るような厳しいコンディションでしたが、そんな状況にもめげずに参加者は元気に走行。新旧のマツダ車が一堂に会したこの走行会の様子をレポートします。
クラブ会員の寺田陽次郎氏がゲスト参加
マツダスポーツカークラブ(MSCC)は1969年11月から続く、伝統ある日本有数のJAF公認クラブです。設立された1969年はロータリーエンジン車が初めて日本のレースに登場した年でした。設立以降、マツダ車を愛好する人々を中心に活動してきており、現在の会員数は100名を超えています。
クラブの中にはラリー部会とレース部会がありますが、今回のような走行会などのイベントでは一致団結して運営に取り組んでいるとのこと。
どんな走行会でも朝一番のブリーフィングは大切です。当日もコース説明や走行手順などがしっかりと参加者に伝えられていました。そして、このブリーフィングでゲストとして挨拶をしたのは「ミスター ル・マン」ことレーシングドライバーの寺田陽次郎氏。MSCCは歴史あるクラブであり、寺田氏自身が今でも会員であること、当日はウエットコンディションが予想されたため自身の能力の範囲内で走ってほしいことなどを話し、最後に「分からないことやアドバイスが欲しかったらぜひ聞いてほしい」と挨拶を締めくくりました。
初心者にも優しいプログラムで新旧さまざまなマツダ車が参加
クラブの名前を聞くと、マツダ車限定かと思ってしまうかもしれませんが、マツダスポーツカークラブはマツダ車に限らずさまざまな車種の会員を受け入れています。当日はトヨタ「86」やスズキ「スイフトスポーツ」など、他メーカーの車種もちらほら。
とはいえやはり、参加車両の多くを占めたのはマツダ車。現在サーキットでユーザーが多くみられるND「ロードスター」や「デミオ」などのライトウェイトスポーツから、初代ロードスターやマツダのアイデンティティであるロータリーエンジンを搭載した「RX-7」や「RX-8」まで、新旧さまざまなマツダ車が走行していました。
1回の走行は15分間、これを午前2回、午後2回の計4回で行いました。走行枠はスポーツ走行の経験やマシンの速さで分けられており、初心者枠の同時走行台数は少なめに設定。このため、初心者でも安心してスポーツ走行にトライできるようになっています。実際に当日初めてサーキットでスポーツ走行をしたという参加者もいて、「前後が空いていてとても走りやすかった! サーキット走行の面白さを知りました」と話していました。
午後からは雨が降り、途中あられが降ってくるなどヘビーウエットで難しいコンディションとなりましたが、参加者は元気にコースイン。途中スピンなどはあったものの大きなアクシデントはなく、全車無事に走行を終えることができました。
チューニングやレース参戦の相談も実施
走行会当日、ピットエリアでは協賛各社がブースを展開。走行会などのスポーツ走行シーンで役立つアイテムから、マツダならではのちょっとしたアイテムや懐かしの雑誌まで、クルマ好きやマツダ好きならば欲しくなってしまうアイテムが幅広く取り揃えられていました。また、当日はチューニングやレースへの参戦相談も実施。こういった相談や支援が手厚いのもJAF公認クラブ主催の走行会ならではのポイントと言えます。
走行終了後には閉会式が行われ、好タイムをマークした参加者にオイルやベルトなどの景品が渡されました。
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モータースポーツやスポーツ走行などに興味があるけれども、どんなところから始めていいか分からない。そんな人はマツダスポーツカークラブのような大きなJAF公認クラブに入会して、相談してみるのもひとつの手と言えるでしょう。伝統のあるコミュニティは秩序が保たれていて、諸先輩方が優しくサポートしてくれます。そんな初心者でも安心できる雰囲気を感じられた走行会でした。