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50年経っても「未来のクルマ」感たっぷりのシトロエン「SM」に愛情を注ぐ! そのうち中古の「CX」が買えそうです

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TEXT: 近藤浩之(KONDO Hiroyuki)  PHOTO: 近藤浩之

オリジナリティ満載ながらも希少な存在のシトロエンSM

2023年2月19日(日)に埼玉県行田市にある古代蓮の里公園で行われた「CCJ(シトロエンクラブジャポン)関東地区新春ミーティング」。シトロエンオーナーなら誰でも参加OKで、事前登録も必要なくオープンに参加できるイベントだ。新旧合わせて80台以上も集まったシトロエン車から、希少な「SM」の1972年式を紹介しよう。

マセラティ製V6とシトロエン独自技術を搭載した2ドアクーペ

シトロエンが1955年から20年にわたり製造していたロングセラーの上級4ドアサルーンが「DS」。そのDSをベースとして、より低く短い2ドアボディに、マセラティ製V6エンジンを搭載して1970年のジュネーブショーでデビューしたのがシトロエン「SM」だ。

油圧でブレーキやステアリングを作動させる機能やハイドロニューマチック・サスペンションなどの構造はDSを踏襲しているが、直進性を高め速度が上がるにつれアシスト量が減りステアリングが重くなる独自の「DIRAVI(ディラヴィ)」と呼ばれる機構や、ステアリングに連動してコーナーの行き先を照らす角度調整機能が付いたヘッドライトなど、独自の新機能が追加されている。日本にも正規輸入されたが、ヘッドライトは固定式の丸目4灯とされていた。

友人から預かったSMを整備して快適化している最中

1972年式のシトロエンSMでイベントに参加した福太郎さん。じつはこのSM、友人からの預かりものなのだという。

「2年ほど前に友人が、しばらく動かしてないから預かってくれないかって。その代わり車検費用とか諸経費を自分で出してね、って感じで。最初はまともに走らなかったんですけど、2階建ての接点式のデスビがリークしてうまく点火しないので、123イグニッションといわれる無接点のタイプに交換するなど点火系をやり直して、今は電装系をいじっている最中です」

今後、福太郎さんが作業したい箇所を聞くと、カムで回しているためオルターネーターの回転が足りず発電しないので、回転を稼ぐためフランスから取り寄せ中の小径のプーリーを取り付けたり、エアコンが効かないためコンプレッサーごとの交換を予定していたりと、まだまだ多岐にわたるようだ。

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