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「AE86」以前のトヨタ「レビン/トレノ」とは? 昭和世代に刺さる「TE27」の直列4気筒「2T-G」は欧州でも認められる実力でした

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TEXT: 御堀直嗣(Mihori Naotsugu)  PHOTO: トヨタ自動車

2T-Gは音でも聞かせる銘エンジンだった

2T-Gエンジンは、直列4気筒のパンチ力を体感させる出力特性だけでなく、音でも聞かせる銘エンジンといえる一つで、その高性能さは、F3で世界的に主流となることからも伺える。欧州のF3シリーズで、それまでのフォード製からトヨタ製へ一変してしまうのである。それほど海外でも注目されるDOHCエンジンだった。

国内のノーマルカーレースでも、敵なしの強さでクラス優勝を手にしていた。それほど、他に類を見ない存在でもあったのだ。

後輪のサスペンションは、リーフスプリングを使うリジッドアクスルだったが、それは当時としては当たり前の形式であり、一方、セリカはコイルスプリングを使っていたが、形式で優劣を語る意味はない。それをうまく仕立て、操れるようになることこそ、クルマ好きの誉となる時代だ。

当時、ツーリングカーレースを席巻したB110サニークーペも、リーフスプリングのリジッドアクスルだったのである。しかもエンジンは、プッシュロッドを持つOHV(オーバー・ヘッド・バルブ)であった。それでも同じクラスでサニークーペに叶う車種はいなかったのである。

TE27のレビン/トレノは、いまでも思い出すと心躍り胸が熱くなるクルマであり、2T-Gの腹に響く排気音さえ蘇る。

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