3つの電動モーターでトータル1015馬力に!
LB744に搭載されるエレクトリック・モーターは3個。そのうちふたつは左右前輪の各々に、もうひとつは8速のデュアルクラッチ上にマウントされ、フロントの2個のモーターは各々が増速、減速の制御を受けることでトルクベクタリングの効果を生み出す。
参考までにこのフロント用エレクトリック・モーターの最高出力は110kW。それに対しての重量はわずかに18.5kgしかない。HPEVのLB744は、もちろんゼロエミッション、すなわちエレクトリック・モーターのみでの走行も可能。この場合通常は前輪のみが駆動するが、ドライバーのモード選択によっては後輪も電力で作動させることができる。パワーユニット全体の最高出力は実に1015psにも達する。
残念ながら、スーパーキャパシタの搭載は実現しなかったが、高比重(4500W/kg)のリチウム・イオン・バッテリー・パックは、カーボンモノコックのセンタートンネル内に配置されている。
3.8kWhの容量を持つバッテリー自体は下部構造層で保護され、安全性とともに重心の低下を実現。前後のエレクトリック・モーター、そして統合充電ユニットにそれは接続されている。
充電用のアダプターはフロントボンネットの中に位置しており、したがってボンネットはオープン&クローズのほかに、充電用を加えた3ポジションが設定される。
ランボルギーニによれば、充電量がゼロになった状態からでも、家庭用電源などを使用して、わずか30分で充電が完了するという。もちろん前輪の回生ブレーキやV12エンジンからの直接充電でも約6分で充電は完了する。
トランスミッションは8速DCTを採用
LB744のパワーユニットで、もうひとつ忘れてはならないトピックスは、やはり横置き搭載されることになった8速DCTの存在だろう。ランボルギーニがこれまでV型12気筒ミッドシップ車で、横置きトランスミッションを採用したのは、あの「ミウラ」と「エッセンサSCV12」の両車のみ。
ブレーキング時には左側のパドルを握り続けるだけで複数のギアがシフトダウンされる「コンティニュアスダウンシフト」など、新しい機構も導入されたという新型トランスミッションは、LB744の走りをさらに洗練されたものにしてくれるのは間違いのないところだろう。
このギアボックスの上にレイアウトされるエレクトリック・モーターは、スターターとジェネレーターを兼ねるほか、センタートンネル内のバッテリーを介してフロントのモーターにもエネルギーを供給するゼロエミッションの4輪駆動。これはある意味ランボルギーニが理想としてきた未来のスーパースポーツの姿そのものにほかならないのである。
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はたしてランボルギーニは、ほかにLB744にいかなるメカニズムやデザインを与えてくるのか。そして誰もが気になるそのネーミングとは。AMWでは、これから続々と解禁される続報をお届けするのでお楽しみに。