北米で生まれたときは「ラビット・ピックアップトラック」
そんなゴルフのトラックが登場したのは1979年のことだった。FF方式のままホイールベースを延長し、リアサスペンションはリーフ式に変更された。当初はアメリカ市場向けで、生産もアメリカのペンシルベニア州ウェストモアランド工場で行われた。そのため、厳密にはゴルフの北米仕様であるアメリカ現地生産「ラビット」がベースと言うのが正しい。角型ヘッドライトに大型のバンパーが特徴だ。なお、米国内での車名はキャディではなくピックアップだった。
1983年には製造ラインをユーゴスラビア(現ボスニア)に移し、ヨーロッパでの販売が開始された。このときにキャディの名前が付けられたのである。また南アフリカでもノックダウン生産された。
現行型はミニバンタイプの商用車
そして現在発売中のキャディは2020年にフルモデルチェンジした4代目で、3代目以降はピックアップは廃止されてミニバンタイプの商用車になっている。日本にはごく少数が並行輸入されているのみだが、福祉車両バージョンなど、はたらくクルマとしてのポテンシャルを活かしたクルマもあるようだ。