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ドイツ「ニュルブルクリンク」でレースに参戦!「トーヨータイヤ」が過酷な環境で戦う理由とは【Key’s note】

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TEXT: 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)  PHOTO: AMW編集部/Jan Brucke/VLN

  • トーヨータイヤを履くGRスープラGT4

  • トーヨータイヤアンバサダー
  • トーヨータイヤが協賛するスープラGT4

ニュルに魅せられた木下隆之とトーヨータイヤの深い関係

レーシングドライバーであり自動車評論家でもある木下隆之が、いま気になる「key word」から徒然なるままに語る「Key’s note」。今回のキーワードは「トーヨータイヤ」だ。2023年はハイパフォーマンスタイヤ「プロクセス」のアンバサダーに就任し、話題となった。性能向上のため過酷な環境で追い込む同社のこだわりについて語る。

タイヤにとっても過酷なニュルで走り込む意味とは

トーヨータイヤのプロクセスアンバサターに就任しました。発表されたのは東京オートサロンだったのですが、華々しく開催された大阪オートメッセ(OAM)でも、多くの方に声をかけられた。それは祝福だったり激励だったり、いやいや多くの方は心配だったようなのだが、ともかく反応の多さにことの重大さを感じております、ですハイ。

そもそも、なぜ木下隆之がイメージリーダーに任命されたのか、そのワケはトーヨータイヤの個性を知れば想像ができそうだ。

トーヨータイヤはタイヤメーカーとして、個性的なプロジェクトを積極展開している。ブランドの柱は、フラッグシップの「プロクセス」と、クロスカントリータイヤの「オープンカントリー」、あるいはウインタータイヤの「オブザーブ」などだが、とくに印象深いのは、プロクセスで制覇するドリフトとアドベンチャーで活躍のオープンカントリー。つまりは、過激な世界で自らを鍛える「ドM」的な道を好む。性能が驚くほど高いのは、その圧倒的な戦績が物語っているであろう。

トーヨータイヤアンバサダー

だが、トーヨータイヤとしてはやはりサーキットでのブランド訴求を考えた。高性能であり、ときには上質な乗り心地を売りとするフラッグシップタイヤを鍛える場としてサーキットは欠かせない。俎上に上がったのが、ニュルブルクリンク(ドイツ)である。世界一過激とされ、難攻不落なニュルブルクリンクに挑みタイヤを鍛えるのは、ドM体質のトーヨータイヤにとって都合がいい。するとその傍らに、足しげく「ニュル詣で」をしているドMな男がいたというワケだ。

じつは遡ること13年。トーヨータイヤは世界の耐久レース荒らしをしていた。ニュルブルクリンク24時間、ハンガロリンク12時間(ハンガリー)、セパン12時間(マレーシア)……。テストフィールドとして、超過激なザンドフォールト(オランダ)を活用。そのどれも過激さで鳴らしたサーキットであり、寒暖の差が激しい。過酷な環境に追い込むことで、徹底的にタイヤを鍛え抜く。

しかもマシンは「ポルシェGT3」。当時ポルシェGT3はミシュランユーザーが圧倒していた。同じ土俵に立つことで、自らの置かれた状況と性能を知ることができる。当時のプロジェクトリーダー加藤氏がそう言うのである。

その挑戦は身を結び、昨年のニュルブルクリンクではチャンピオンを獲得。僕がドライブしたレースでも、トーヨータイヤは初レースだというのに2位になれた。プロクセスの性能が世界レベルにあることを、僕は確信した。そしてトーヨータイヤの契約書にサインしたというワケだ。

これからもトーヨータイヤとプロクセス、そしてプロクセスアンバサダー「木下隆之」をよろしく、です。

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  • 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)
  • 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)
  • 1960年5月5日生まれ。明治学院大学経済学部卒業。体育会自動車部主将。日本学生チャンピオン。出版社編集部勤務後にレーシングドライバー、シャーナリストに転身。日産、トヨタ、三菱のメーカー契約。全日本、欧州のレースでシリーズチャンピオンを獲得。スーパー耐久史上最多勝利数記録を更新中。伝統的なニュルブルクリンク24時間レースには日本人最多出場、最速タイム、最高位を保持。2018年はブランパンGTアジアシリーズに参戦。シリーズチャンピオン獲得。レクサスブランドアドバイザー。現在はトーヨータイヤのアンバサダーに就任。レース活動と並行して、積極的にマスコミへの出演、執筆活動をこなす。テレビ出演の他、自動車雑誌および一般男性誌に多数執筆。数誌に連載レギュラーページを持つ。日本カーオブザイヤー選考委員。日本モータージャーナリスト協会所属。日本ボートオブザイヤー選考委員。
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