ファンにとっては感謝感激雨霰な状態
そんなSWCを戦ってきたマシンが18台も揃っていたのですから、ファンにとっては感謝カンゲキ雨嵐、ではなく感謝感激雨霰な状態でした。2輪のFIM世界耐久選手権(EWC)でチャンピオンとなったF.C.C. TSR Honda Franceのチームスタッフにとっては最新のル・マン優勝車に興味が集中していたようで、そのディテールをスマホで撮影するメカニックさんもいました。
個人的には、1960年代前半に絶対王者としてわが世の春を謳歌していたフェラーリや、1970年代に主役となったポルシェと、これに対抗していたアルファ ロメオやマトラといったライバル達にも登場してほしかったところです。
そんな個人的な感傷はともかく、海外の博物館では何度か見かけていましたが、国内で初めて出会ったJaguar XK120 FHCには感激しました。ジャガーとル・マン24時間と言えば、1980年代終盤から1990年代初めにかけて、グループC時代のシルクカット・ジャガーが印象的ですが、じつはジャガーの初優勝は1951年の第19回大会で、そのときの優勝マシンがXK120C、通称“Jaguar C-Type”でした。
XK120Cの末尾のCはcompetitionを示していて、当然レース専用車両でした。今回鈴鹿で出逢ったJaguar XK120 FHCは、もちろんロードカーでル・マンに参戦したわけではありませんが、当時の薫りを漂わせていた1台であったことは間違いありません。
そして、このジャガーに触発されたのでしょうか、久々にル・マンを訪ねてみたいと思うようになりました。もちろん、今回が100周年となるル・マン24時間にも興味はありますが、やはり本命はル・マン・クラシック。
オリンピックと同様に4年に1回の開催となっていて、昨年開催されていたから本来ならば今年は開催されない年回りなのですが、100周年を記念して特別に開催されることになっているようです。時間と予算の都合がつくならばぜひにも訪れたい。そう思わせてくれた1日でした。