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復刻開始から5年。第2世代「スカイラインGT-R」用純正部品の現状と気になる今後の展開は?「NISMOヘリテージパーツ」に聞きました

ニスモブース

ブースに展示されたNISMO R34 Z-tune

名車「スカイラインGT-R」が抱えるパーツ供給問題

旧車乗りにとって生命線とも言えるのがパーツの供給状況です。これはマイナー車に限った話ではなく、人気車種のオーナーからも悩む声が聞こえます。そんな状況のなか、日産のモータースポーツ活動やカスタマイズパーツ開発を担うNISMOでは、第2世代GT-Rの純正補修部品をヘリテージパーツとして供給。現在はどのような状況なのか、第2世代GT-Rのパーツ事情について伺いました。

パーツ復刻だけではなく生産終了を防ぐ努力も

NISMOヘリテージパーツは基本的に製造廃止になった純正補修部品を復刻しています。2017年末にこの活動がスタートしたときは、「R32スカイラインGT-R」からスタート。活動開始から5年ほどが経過し、当初復刻を予定していたもので、生産ができるものはほぼ復刻し終えたとのこと。そのため、今後ヘリテージパーツが大幅に増える予定はなく、そのラインアップはR32用がもっとも多いそうです。

そのように聞くとR33、R34ユーザーは不安に思うかもしれません。しかし、ヘリテージパーツを始めてからパーツを復刻させることはもちろんですが、まだ生産されているパーツを継続させることも目標としていたのです。そのためR33、R34のパーツは、生産終了となりそうだったところを継続することに決めたパーツも存在するそうです。

しかし、そのような努力があってもさまざまな理由から日産の純正ラインで生産できなくなってしまうパーツも存在します。そのようなパーツは3Dプリンターを用いるなど、金型を使用しない少量生産に適した形に製法を変えて復刻するといった取り組みもしているようです。

NISMOチューニングパーツで代用も

NISMOヘリテージパーツは純正部品の復刻ですが、第2世代GT-R向けのNISMOのチューニングパーツも復刻や継続供給できるようNISMOは努めています。これは現在でも第2世代GT-Rがチューニングベースとして人気が高いこともありますが、生産終了してしまったパーツの代用品としての需要に応えるという役割もあるそうです。その最たる例がタービンやインタークーラーとのこと。

現場でユーザーボイスを聞く

今回のノスタルジック2デイズでは、ここ最近復刻したパーツや、ユーザーからの需要が高いパーツを展示。このように第2世代GT-Rユーザーの需要や心理に寄り添ったパーツ提供ができているのは、NISMOがユーザーの声にきちんと応えているからと言えるでしょう。

NISMOは大森ファクトリーをはじめ、NISMOパフォーマンスセンターなどで現在も多くの第2世代GT-Rのメンテナンスやレストアをしています。このような現場で実際にGT-Rに乗っているユーザーからの要望を聞くことができる体制が整っているからこそ、それに応えるようなパーツを展開できるのです。

現在でも第2世代GT-R向けNISMOチューニングパーツは新規開発しているとのこと。NISMOは今後も第2世代GT-Rユーザーにとって心強い存在であり続けることでしょう。

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