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ランボルギーニが古都京都を走った! 平安神宮参道に整列したファイティングブルに観光客も釘付け【ランボルギーニ・ジロ レポート】

平安神宮に到着するジロの一行

60周年を祝うジロは古都をめぐる旅路

ランボルギーニは2023年、60周年を迎える。世界で多くのセレブレートイベントが開催されることになっているが、そのキックオフともいえるプログラム「ジロ」が、2023年2月23日〜25日の3日間行われた。AMW編集長西山がこのジロに参加したのでレポートをお届けしよう。

ランボルギーニ・デイとの共催

毎年日本では、「ランボルギーニ・デイ」というカスタマーイベントが開催されていますが、60周年を祝う今回は鈴鹿サーキットで大々的に行われました。しかも「ジロ」との共催です。これまで日本で行われたツアーイベントである「ジロ」は、北海道と九州など今回で6度目。今回はランボルギーニ・デイが行われる鈴鹿サーキットからスタートし、京都・奈良の日本の古都を辿るプログラムを選んだのも、60周年という歴史を振り返る意味でも洒落た演出でありました。

いま、日本には北は仙台から南は福岡まで正規ディーラーが10箇所揃っています。じつはこれら各ディーラーからカスタマーたちが愛車のランボルギーニで鈴鹿を目指す「BULL RUN(ブルラン)」も行われていました。こちらの参加は無料。ブルランから参加して、ジロに参加、自走で帰路に着いた強者もいたはず、です。本稿では、特別にジロにだけフォーカスを当ててレポートします。

初日となる23日は、ランボルギーニ・デイのサーキットイベントがメイン。ジロ参加者は朝から続々と鈴鹿サーキットに訪れ、ピットに設けられた専用受付でチェックイン。サーキットイベントを各々楽しんでいました。自由に食事ができるラウンジも、ジロは特別に一室用意されいて、ランボルギーニ・デイとは別プログラムであることがはっきり。

ラウンジにはこれまでのルートマップが描かれたパネルが用意されており、否が応でも気分は高まるのでした。

ジロとしてのプログラムは、鈴鹿サーキットのラウンジで開催されたディナーから。本国から訪れていたヴィンケルマン会長兼CEOの挨拶からスタートし、アーティストの生ライヴなどで盛り上がりました。

初日の宿泊先は鈴鹿サーキットホテル。サーキットからホテルまでは専用のシャトルバスが用意されていて、そのシャトルでホームストレートを通過、しかもその際に花火の演出という粋なはからいは、初日の締めくくりの思い出として参加者の心に残ったことでしょう。

コマ図と無線でドライブを楽しむ

ジロ実質上の初日となる2日目は、鈴鹿サーキットのVIPスイート・プレミアムでの朝食から。サーキットを一望しながらの目覚めのコーヒーは格別です。その後、ブリーフィングを済ませて、いよいよスタート。ここで、今回のジロを参加者がどのように楽しんだのかを解説しましょう。

まず、それぞれ約10台ずつのグループに分かれて、先導車の後をついていくことになります。この先導車をドライブするのはプロのドライバーで、私のグループはWRCチャンピオンある新井敏弘さん。チェックポイントでプロドライバーと言葉を交わせるのも参加者にとっては嬉しい特典です。

先導車があるとは言っても、走るのは公道ですから、信号もあれば一般車も走っています。先導車を見失うことは当然。しかし、各参加者にはヒストリックカーラリー競技などで用いられるコマ図が渡されているので、コマ図の指示に従って走れば問題ありません。走行距離数を確認しながら、ナビと一緒にコマ図を頼りに走るのは、ゲーム感覚で楽しめます。

さらに各車両には無線機が積んであるので、ルート上の注意点などがその都度、先導車から伝えられます。また、MCの稲野一美さんからルート沿いの町の歴史なども伝えられるので、ちょっとした観光気分。鈴鹿から京都を目指した2日目は、旧東海道沿線近くを縫うようにして走るので、宿場の解説などを聴きながら京都へ向かうと、いかにも上洛するぞという気分に浸ることができました。普通の道も、じつは歴史に彩られていたりして、日本の道の再発見となった人も多いのではないのでしょうか。

平安神宮の次は国立京都国際会館

大津プリンスホテルで優雅にランチを済ませた後、琵琶湖沿岸を気持ちよくドライブしながら向かった先は、本日のハイライトとなる平安神宮。普段は入ることのできない参道に車両を並べての集合写真撮影となりました。修学旅行で京都を訪れ集合写真を撮ったという人も多いでしょうが、ファイティングブルを2列に並べて平安神宮バックに撮る集合写真は、この先2度とできないであろう貴重な体験となりました。

平安神宮を後にして向かったのは、国立京都国際会館。個人的には今回のジロで最も楽しみにしていたポイントです。その理由は、大谷幸夫設計による1966年に建てられた国立京都国際会館の圧巻のブルータリズム建築にありました。残念ながら会議場を見学するだけの時間的余裕はありませんでしたが、1000年の都の古い側面だけでなく、近代的な一面もプログラムに取り入れられていたのはランボルギーニの粋な演出だったと思います。1966年といえば、ミウラが誕生したのと同じ年ですしね。

国立京都国際会館ニューホールでのディナーには、「ウラカンSTO Time Chaser_111100」を囲むようにしてテーブルが用意されていました。IKEUCHI氏の1980年代的ロボアニメ、というか『AKIRA』的ともいえる作品と、京都国際会館のイメージがピタリと一致して、そんな演出を楽しみながらのディナーは格別。ランボルギーニオーナーの方たちとの楽しい会話に時間が経つのも忘れてしまうのでした。(後編に続く)

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