タイヤが少しでも長持ちする保管方法を紹介
スタッドレスタイヤは、上手に使えば発泡ゴムのタイヤで4シーズン、非発泡ゴムのタイヤで2~3シーズン使用できる。この「上手に使えば」という中には、ウインターシーズン以外の保管方法も含まれている。そこでスタッドレスタイヤをなるべく良好なコンディションで保管するためのポイントを整理しておこう。
水洗いしてから保管
タイヤはゴム製品なので、水分や油はどちらかというと苦手で、ゴムを変質させる原因にもなる。1シーズン走り終えたスタッドレスタイヤは、まず水洗いをして泥や土、汚れを落として乾燥させてから保管するようにしよう。
タイヤワックスやクリーナーを使いたいという人もいるだろうが、これらのケミカル品を使うと、タイヤに含まれる劣化防止剤まで洗い流してしまうことがあるので、タイヤを長持ちさせたいのなら、水洗い&乾燥というのがベスト。
保管場所を考える
保管場所は、風通しが良い日陰が一番。屋内の物置や倉庫で保管するのが理想的だ。直射日光や、雨、水、油類はタイヤの大敵で、紫外線やオゾンもゴムを劣化させる要因となる。したがって、ストーブなどの熱源や、電気火花の出る装置からは遠ざけて、モーターやバッテリーの近くも避けておこう。
屋外なら、遮光性・防水性のタイヤカバーをかけておくようにしたい。最近では、タイヤショップなどで夏タイヤ・冬タイヤを預かってくれるサービスを実施しているお店もあるので、これらを利用するのもおすすめだ。
空気圧と置き方
保管時の空気圧は、車両装着時の適正空気圧のおよそ半分に落としておく。車体から外されたタイヤは、ボディを支える必要はないので、高い空気圧は不要。タイヤを過緊張から解放し、リラックスした状態で保管することで寿命が延ばせる。
またタイヤの置き方は平積みが基本。とくにホイールに組んだまま保管するときに、タイヤを立てて並べて置く(縦置き)と接地面が変形し、フラットスポットができたようになるので要注意だ。
そしてタイヤを直接床に置いたり、壁に触れるようなところに置いたりすると、タイヤの色が移ってしまうことがある。できればタイヤの下にすのこを置く(風通しもよくなる)か、厚手の段ボールもしくはベニヤ板などをはさんでおくと安心だ。
さらにタイヤをホイールから外して単体で保管する場合は、平積みすると一番下のタイヤにストレスがかかり変形する可能性も。1カ月に1度くらい、定期的に配置換えをするようにしたい。
最後に、ホイールバルブにはバルブキャップを取り付けて保管すること。少々の手間を惜しまずに、翌シーズンも安心して装着できるよう、タイヤが少しでも長持ちする保管方法をマスターしておこう。