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愛車を新車時の乗り味に戻す!「シャシーリフレッシュ」がノーマルでも効果絶大な理由をお教えします

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AMW編集部

  • シャシーリフレッシュのイメージ

  • 各ブッシュの劣化
  • シャシーリフレッシュのイメージ

新車から1度もリフレッシュしていないクルマは多い

どんな高性能なクルマも経年劣化や各部の摩耗は避けられず、本来の性能をキープするには定期的なリフレッシュが必要だ。誰もがやっているであろうオイルやタイヤの交換、またエンジンなどのオーバーホールもそのひとつ。いっぽう、見落としがちなのがクルマの骨格といえるシャシーで、走れば走るほど負担がかかり性能は低下するにもかかわらず、手付かずのまま何年も乗り続けている人は意外なほど多い。

ノーマル車であっても交換すれば違いがわかるほど効果がある

たしかに見た目だけでは分かりにくいうえ劣化を体感しにくく、気付かずに乗っているケースがほとんどだと思われる。しかし、レーシングカーやサーキットの本気組はボディ、つまりシャシーから手を付けるとも聞く。果たしてどのようなメニューや効果があるのだろうか。

過走行や古いクルマで定番といわれるのはブッシュ交換。アームやロッドなどをボディに取り付けるゴム製のパーツで、古くなると硬化してヒビ割れたり切れてしまうケースがあり、スポーツ走行などを重ねれば大きな負担がかかって劣化が早まる。

ブッシュが本来の役目を果たさなければ高性能なサスペンションも宝の持ち腐れで、ゴムの硬度を高めた強化品ではなく純正の新品で構わないので交換したほうがいい。ブッシュはプレスと呼ばれる機械で圧入する必要があり、アーム類の脱着を含め工賃が高くなるのが難点だが、足まわりが正しく動くことのメリットは計り知れない。さらに、シャキッとした新車のような乗り味が復活するので、サーキットを走る人ではなくても試す価値は大いにアリだ。

各ブッシュの劣化

場合によっては走行性能に支障をきたすこともある

もうひとつはエンジンとトランスミッションを固定するマウントの交換。ブッシュと同じくゴム製の宿命でヒビ割れたり切れることが多々あり、純正の新品や強化品に加えてウレタンを注入するという対策もある。

アイドリング中にエンジンが明らかに異変と分かるレベルで揺れていたり、シフトノブが大きく振動したりギヤの入りが悪いようなら、間違いなくマウントが劣化していると判断していいはずだ。ただし、強化品はいわゆる「逃げ」が少なくなるため、細かい振動が出たりボディの負担が増すこともある。街乗りメインならノーマルの新品で十分だろう。

ほかでは駆動系と被るかもしれないが、ドライブシャフトやハブベアリング、ステアリングのラック&ピニオンなどまでシャシーとして考えて、リフレッシュを推奨されることも。いずれもサーキットを速く走るだけではなく、快適かつ安全な街乗りにも有効なメニューだ。

* * *

見た目が変わらずパワーも上がらないため、後まわしにしたくなる気持ちはよくわかる。でも愛車とチューニングパーツの性能をフルに引き出しつつ、長く乗り続けるためにはシャシーのリフレッシュが必要不可欠。ブッシュやマウントの劣化は目視でもチェックできるので、オイルやタイヤを交換するついでに確認してみよう。

  • 各ブッシュの劣化
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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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