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初期モノ「テスタロッサ」が4150万円!「モノスペッキオ」でも少々お安めのフェラーリとは

初期モノ「テスタロッサ」が4150万円!「モノスペッキオ」でも少々お安めのフェラーリとは

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2022 Courtesy of RM Sotheby's

純然たる北米仕様が敬遠された結果につながった

フェラーリ「テスタロッサ」は、言わずと知れたネオクラシック・フェラーリの代表的モデル。そして、高騰状態の続く現在のクラシックカー/コレクターズカー市場においても流通量が多いことから、ネオクラシック・スーパーカーの分野では、価格の変動が比較的大きいモデルのひとつと見なされている。

そんな市況のもと、北米フロリダ州アメリア・アイランドを舞台に毎年3月に開催される大規模コンクール・デレガンスに付随して、今年もRMサザビーズ北米本社の主導によって“AMELIA ISLAND”オークションが大々的に開かれた。その競売会場には一台のアイコニックなフェラーリ・テスタロッサが登壇していた。

「バブル時代のスーパースター、テスタロッサとは?」

フェラーリの輝かしい歴史の中でも、とくに際立つ存在のひとつとして全世界のカーマニアから敬愛されているテスタロッサは、1973年のリリース以来、長年フェラーリのフラッグシップとして君臨してきたBBシリーズの最終型、“512BBi”の後継モデルとして1984年のパリ・サロンに登場。当時の最新12気筒ベルリネッタである。

1950〜60年代の名作レーシングスポーツへのオマージュから名づけられたこのモデルは、1973年のデビューから連綿と進化を図ってきたBB系ユニットを4バルブ化。390psまでスープアップしたボクサー12気筒5リッターのエンジンを、同じくBB系からホイールベースを50mm延長した鋼管スペースフレームに搭載したもの。290km/hの最高速度を標榜した。

1980年代カルチャーを象徴するスーパーカーとして世界中のファンを魅了

いっぽう、新時代のフェラーリを宣言するごとき意欲的なボディは、もちろんピニンファリーナが架装。デザインワークは同社に所属していたスタイリスト、故エマヌエーレ・ニコジアが中心になって手掛けたとされる。

そして、今や伝説として語られる北米のTVドラマ『マイアミバイス』でも、主人公ソニー・クロケット刑事の愛車として大活躍するなど、1980年代カルチャーを象徴するスーパーカーとして世界中のファンを魅了。バブル期の華やかな時代を象徴する“ポスターカー”として、当時の若者たちの憧れの的となってきた。

テスタロッサは、1991年にビッグマイナーチェンジ版である「512TR」にあとを譲るまで、7177台が生産されたと言われている。なかでもこのオークション出品車両は、熱心なコレクターにとっては魅力的なスペックの持ち主だったようだ。

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