さり気なくワンオフ加工して統一感を演出
フロントバンパーのナンバーベースはインフィニティQ45前期用ナンバーベースを移植、さらに左右マウントのフォグランプはY32後期用のウインカー一体型のフォグランプをセットして一部をスムージング処理している。
リアについてはマゼランクリエイティブのバンパーにインシュランス製の3ピースウイングとジャンクションプロデュースのルーフスポイラーの組み合わせ。マゼランクリエイティブの外装デザインを崩さない形で選んで装着させているのがポイントだ。
また、当時物として注目すべきはアルミホイールだ。今となってはほとんど見かけないケーニッヒのフルリバースホイール。当時のVIPはディッシュホイールが定番だったが、5本スポークモデルでは唯一、このケーニッヒが特別な存在感を発揮していた。
今では小さく見えるが、当時18インチというホイール設定は、みんなが憧れた大口径ホイールだった。
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高校生の頃に雑誌を見て衝撃を受けたクルマを再現して作る。過去のパーツを探すのは大変だったが、そのぶん見つけた時の喜びはひとしおだったに違いない。
憧れのクルマをベースに夢だった仕様を手に入れた“マゼラン”さん。カスタムは完了ですかと聞くと、すでに次の目標があるとか。2000年以降のVIPスタイルを目指し、オーバーフェンダー、ダクト、リウイングのパテ埋め等、少しだけ時代を進めたVIPカーを作りたいとのことだった。
自分の中で過去のVIPカーの流行をなぞるようにカスタムを楽しんでいきたい。夢の先に再び見えてしまった夢、やはりカスタムには終わりがないことがよく伝わるエピソードだ。