ホイールベースが伸びても全長はそれほど変わらず
ACカーズがイタリアのCecomp s.p.a.の協力を得て特別に製作した最先端のアルミ押し出し材によるスペースフレームシャシーは、この2シーターが走りとダイナミクスにおけるベンチマークとなることを意味している。非常に軽量で剛性が高く、ねじれ剛性にも優れているこのシャシーは、パワートレインやサスペンションの優れたパッケージングを可能にする。
ホイールベースは2570mmとACコブラMk.VIより284mmも長くなっているのに対し、全長は4225mmとわずか110mmしか伸びていない。また、トレッドの最適化によりワイドスタンスを実現し、重量配分や重心位置の変更により、ハンドリングと俊敏性を飛躍的に向上させた。
ACコブラが持つコンペティションの血統を受け継ぎ、サスペンションの構成とジオメトリーはイギリスのプロフェッショナルレースチームと緊密に連携して開発された。また、車両の軽量化にも徹底的にこだわっているというから走りには相当な期待がもてそうだ。
最高出力663ps、最大トルク780Nmを発生するV8エンジンを搭載し、6速MTまたは10速ATが選択可能。1500kg以下の車重で0-60mph(約97km/h)加速は約3.4秒を誇り、エキゾーストノートも美しく轟くという。
2022年12月に新型ACコブラの最初の詳細が発表されたのち、すでに受注が開始されている。ただ、生産台数が限られているため、2024年のデリバリー枠を確保するためには急ぐべき。新型ACコブラGTロードスターのイギリスでの価格は、付加価値税込みで28万5000ポンド(邦貨換算約4580万円)からとなる見込みだ。