初代と現行型の間で影の薄い2代目パンダのホットモデル
2023年3月19日(日)に富士スピードウェイで開催されたイベント「ASSO Driving Pleasure Giolno Della Famiglia in FUJI Speed Way 2023」には、フィアット&アバルトを中心としたイタリア車100台以上が集まりパレードランを楽しんだ。今回は、いまや希少な2代目「パンダ」で参加したオーナーを紹介しよう。
2代目プントから2代目パンダへ、マイナー・フィアットを乗り継ぐ
「2代目フィアット パンダの100HPは、ついに絶滅危惧種のレッドリスト入りですかね? 僕は単なる変態グルマ好きなので、目指せ20万kmで100HPに乗り続けます!」
フィアットが大挙して集まるイベントに行っても2代目パンダで参加しているオーナーはわずかで、いつも孤独感を味わっているという“ガミ”さん。この日のASSO主催イベントでも2代目パンダで来ていたのは“ガミ”さんだけだった。
「以前は188型の2代目フィアット プントHLXスピードギアに乗っていたのですが、ヒューズボックスが焦げてしまったので手放しました。どうやら僕が乗っていた世代のプントはサイドシルにあるプレートの下に配線が通っているらしく、それを踏んでしまったことにより、断線したのでは、とショップで言われました。手放したプントはトランクルームにCDチェンジャーを積んでいたのですが、それはいま100HPの荷室で現役として活躍しています」
エンジンから足まわりまでこだわりのモディファイ
熱心なフィアット好きのひとりとして20万kmチャレンジを続けているガミさんの100HPは2007年式で、2015年11月に買ったものだ。レアであるところ、使いやすいサイズ、視界のよさが好きなポイントなのだという。ちなみに、2代目パンダの100HPはノーマルの1.2L/60psから1.4L/100psへとパワーアップされた直4エンジンを搭載し、6速MTが組み合わされた限定販売モデルだ。
お気に入りの愛車は細部に至るまで「単なる変態グルマ好き」ならではのセンスでモディファイされている。エクステリアこそノーマルだが、足まわりにASSOのフラッグシップ鋳造ホイール「パルティーレ」、ビルシュタイン・オリジナルのガス封入モノチューブショックアブソーバー「B4」、ダンロップのスポーツタイヤ「DIREZZA DZ102」などを装備。ブレーキはディスクローターがディクセルで、パッドはクロスだ。
エンジンは、2019年にハイスパークイグニッションコイルを装着してK&Nエアフィルターで高性能化を図り、RDベースのマフラーで排気効率を上げている。マフラーエンドはカルトスポーツ(RDベース製)だ。インテリアは、フロアマット専門店R.Sのカーマットで個性を演出し、アバルト500用のシートを装備。ステアリングにはMOMO製カバーを装着している。
100万円を投入し、まだまだ長く乗っていく覚悟
「2022年の11月に冷却系のセンターホースに穴が開いてしまい、それを直すための修理一式と一緒にエンジンマウントも交換してもらったら40万円もかかってしまいました。RDベースのマフラーはセンターパイプが60万円だったので、合計するとそれだけで車名と同じ数字の100万円ですね。ここまでやってみたものの、いつまで乗れますかね?」
もはや、パンダ100HPの修理費に100万円をドド~ンと突っ込めるオーナーは日本で“ガミ”さんしかいないかもしれない。今後もわが国を代表するフィアット・マニアとして頑張ってもらいたい。