インテリアはコンセプトを体現した“美しいアート”
ビスポーク・コレクティブとイリス・ヴァン・ヘルペンの共同作業によるインテリアが最大の見せ場だ。ヘッドライナーには「ウィービング・ウォーター・スターライト・ヘッドライナー」が施されている。これは左右対称にカットした選び抜かれたレザー、コレクションで使用されているナイロン織物でできたシルバーの「リキッド・メタル」テクスチャー、162枚ものガラス・オーガンジーの繊細な花びらによって立体的に作り出されたもの。さらに、182個の光ファイバーの星を配置している。このヘッドライナーの制作だけで約700時間かかっているという。
リアシートはシルク混紡の専用ファブリックを用い、夜の水面に反射する光のような独特のパターンで飾られた。
さらに、香りにも注力されており、ビスポーク・コレクティブの調香師によって、車内の素材の香りも引き立てるというフレグランスが採用された。クライアントの出身地から取り寄せたシダーウッド、アイリスのパウダリーノート、パタゴニアのローズとマイルドなレモンがブレンドされている。
そして、エクステリアカラーには、ビスポーク・コレクティブがこのモデルのために開発した「リキッド・ノアール」を採用。このブラックは見る角度によってパープル、ブルー、マゼンタ、ゴールドが表れ、日光のもとでは虹色に輝くというもの。開発には数カ月を要したという。さらにボンネットには「ウィービング ウォーター」が描かれている。
なお、ファントム シントピアに合わせ、イリス・ヴァン・ヘルペン氏が1点かぎりのオートクチュールの衣装も手掛けているとのことだ。