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【今さら聞けない焚き火マナー】最低限守りたいキャンプ場での火の取り扱い方をお教えします

最低限守りたい7つの焚き火マナーを紹介する

独自のルールを設定しているキャンプ場も多い

夜になっても寒すぎず、それでいて焚き火のぬくもりが心地いい季節になった。春休みを利用して、久々にファミリーでキャンプをする人のために改めて焚き火マナーを紹介。

絶対にたき火にいれてはいけないモノ

燃やすことで健康を害するもの、においが広がるなど不快感を与えるものがある。

・夾竹桃、ウルシなど毒性のある樹木
・防腐剤、接着剤など薬剤が使われた木材
・燃料の空き容器、スプレー缶、電池など
・着火剤の追加
・ビニール袋、プラスチック容器など

キャンプ場で焚き付けを拾い集めるとき、毒性のある植物には十分注意。ウルシ科は羽根のような複葉で葉の軸と柄が赤っぽくなっている。夾竹桃(キョウチクトウ)は名前の通り、葉っぱが細長くて艶のある竹の葉のよう。あやしい植物のそばでは焚き付けを拾わないほうがいい。

また、DIYの端材を燃やすことがあるかもしれないが、薬剤が使われた建築資材などは燃やすと刺激臭や異臭が発生する。現在は有害な薬剤は使われていないという意見もあるが、あまり気持ちのよいものではないので焚き火にいれるのは避けたほうがいい。

真夏の車内で放置すると危険とされるガス缶やライター、電池、日焼け止めや虫除け剤に使われるスプレー缶などは、焚き火に投げ入れることはもちろん焚き火のそばで保管するのも避けたいモノたち。着火剤は不意に炎が大きくなり、とくにジェル状着火剤は炎がジェルを伝って腕に伸びる危険がある。

子どもたちとは「使い終わったら親に返却」「一度火を着けた焚き火には着火剤を注ぎ足さない」ことを約束しておこう。

プラスチック類は焚き火台をいためる原因に。また、ビニール袋は熱で溶けた状態のまま舞い上がることがある。肌に貼りつくと危険なので焚き火に突っ込むのはやめたほうがいい。

燃やさないほうがいいモノ

・生ゴミ
・紙ゴミ

焚き火は焼却炉よりも低温だし、紙ゴミは風にあおられて火の粉や灰が周囲に飛びやすい。”燃えるゴミ”だからといって燃やしていいわけではない。

また、水分を含んだ生ゴミはにおいと煙をまき散らす原因に。おまけに燃え残りやすく、このまま灰捨て場には捨てられない。

焚き火中は目を離してはいけない

外出・寝るまでの焚き火スケジュールを考える

焚き火中は目を離してはダメ。

家族みんなで買い物や温泉に行く、就寝時間を決めたらそこから逆算して1.5〜2時間前から焚き火の仕舞いをはじめよう。薪割りの音は思った以上に響く。夜になってからの薪割りを避けるためにも焚き火をする時間を計算して薪を用意したい。

焚き火台の形状や薪の組み方、気温などの環境によるが、軽い針葉樹の薪は1束1〜1.5時間、どっしり重くて太い広葉樹の薪は1束2〜4時間が目安だ。

燃やし尽くしてから就寝、灰は所定の場所へ

・消したつもりでも熱がこもっているので放置厳禁
・強制消火は火消し壺で。水を掛けるのは危険
・完全に冷えてから灰捨て場に捨てる

条件次第だが、薪が燃え尽きるまで優に1時間以上かかる。焚き火終わりの2時間前には薪の追加をやめて、徐々に焚き火を小さくしていこう。

急な外出、風が強くなり始めたときなどすぐにでも消火したい場合は火消し壺が有効だ。専用の火消し壺がなければ、密閉できるお菓子の空き缶でも代用可能。缶が熱くなるので耐熱グローブをはめて作業しよう。

火消し壺がない場合は水を使うが、焚き火に水を掛けると灰とともに水蒸気が立ち上るし、焚き火台がゆがんでしまう。水を張ったバケツに1本ずつ薪を漬けて消火すること。

風が強くなったら消火

春は強風が吹きやすい季節。待ちに待ったキャンプでも、風が強ければ焚き火をあきらめよう。

刃物や火のそばでふざけないよう子どもと約束

鉈や斧、ノコギリを使っている人のそばでふざけたり、不意に切ろうとしている薪に手を伸ばすと非常に危険だ。もちろん、焚き火のそばで走ったりふざけたりするのもダメ。子どもとしっかり約束を交わそう。

ここで焚き火をすればどうなるか?イメージしてから焚き火開始

・焚き火は隣のテントやタープから離れた場所で。煙にも配慮する
・落ち葉・枯れ葉の上では焚き火をしない
・直火は許可された場所で。”焚き逃げ”厳禁

落ち葉や枯れ葉など燃えやすいモノ、テントの近くで焚き火をするとどうなるか? 炎が大きくなったら頭上の枝に熱が届くかも? 焚き火を始める前に想像し、トラブルがないと思われる場所で焚き火スタート。

なお、燃え残った薪はなかなか自然に還らない。何よりも焦げた石や芝、燃えかすが放置されているのを見ると残念な気持ちになる。焚き火後も想像して、焚き火跡を残さずきれいに片付けることも大切に。

今や焚き火シートはマスト。万一に備えて消火アイテムも

こぼれ落ちた炭や焚き火の熱を地面に伝えにくくする“焚き火シート”は今や焚き火のマストアイテムになっており、シートなしでは焚き火ができないキャンプ場すらある。ひとくちに焚き火シートと言っても、厚みや素材、構造によってその実力は千差万別。断熱性の高いモノを選ぼう。とくに地面に近い焚き火台では、耐熱性・断熱性の高いシートを2枚重ねにするなど工夫が必要だ。

焚き火台を蹴飛ばしてしまったなど火災の危険が生じたときに備えて、消火器や消火用ブランケットを用意するのもいい。消火用ブランケットは完全に消火するものではないが、火の勢いを抑えてくれるのでその間に落ち着いて対応できるのだから。

以上は焚き火をする上での基本的なルールだ。

ほかにも消灯時間や焚き火台の置き方など独自のルールを設けているキャンプ場もある。独自ルールが設定されたことには理由があるので、ルールに則って焚き火を楽しもう。

 

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