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「スカイラインGT」とのバトルで有名なポルシェ「904」の相場は3億円前後! クラシックカーは個体別の履歴も大切です!

「スカイラインGT」とのバトルで有名なポルシェ「904」の相場は3億円前後! クラシックカーは個体別の履歴も大切です!

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TEXT: 塩見 誠(SHIOMI Makoto)  PHOTO: Vecchio

適正価格は3億円前後!?

2023年2月1日にパリで開催されたRMサザビーズオークションに出品された904は、「904-036」というシャシーナンバーを持つ個体だ。最初にオーナーとなったのは、のちにポルシェのワークスドライバーとなるウッド・シュッツ氏。シュッツ選手はこのクルマで、1964年と1965年の2年間で総合優勝とクラス優勝を計10回達成している。

その活動のさなかである1964年8月1日、ニュルブルクリンクで開催されたF1ドイツグランプリのサポートレースで、シュルツ選手はクラッシュを喫してしまう。車体のダメージは小さかったが、その修復の際にこの個体は、904/6に近い新シャシーにつくり替えられたといわれている。

その後1965年冬になって、オーストリア人のルディ・リンス選手がこの904を購入。ヒルクライムレースなどに出場し、1966年にはオーストリア山岳チャンピオンを獲得。1967年にはアメリカ・イリノイ州のワーナー・フランク氏が購入し、USRRCロードアメリカ500で総合9位となった。これがシャシーナンバー904-036の最後のレースとなった。

その後4人のアメリカ人オーナーの手を経て2001年、この個体はボビー・レイホール氏が所有者となった。ボビー・レイホールのことを知らない人はいないだろう。CARTチャンピオンを3回獲得し、F1ドライバーでもあり、レーシングチームの代表でもあるレイホール氏は、このクルマを取得するにあたってフルレストアをおこなっている。その後、2018年には別のオーナーの手に渡ってル・マン・クラシックに出場。2019年に現在のオーナーが所有者となっている。

このように、904-036は数々のレースに出場し、輝かしい実績を残してきている。当然、エスティメートも高額で、200万ユーロ〜225万ユーロ(邦貨換算約2億8900万円〜3億2500万円)となっていたのだが、最終的に今回のオークションは流札となった。コレクターにとって、ポルシェファンにとって魅力的な個体であることは間違いないのだが、エスティメートが高額すぎたというのが、その原因なのかもしれない。

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  • 塩見 誠(SHIOMI Makoto)
  • 塩見 誠(SHIOMI Makoto)
  • 1965年生まれ。学生時代からオートバイとクルマに熱中し、自動車雑誌編集ののちフリーランスライターに。これまでAE86トレノ、CC72Vアルトワークス、E38AギャランVR-4RS、1980年式シロッコ、CD9Aランサー・エボリューション、プジョー306スタイルなど、クルマを乗り継ぐ。オートバイはCB250RS、RZ250、ZZ-R1100、T-MAXなどつねに複数台所有。現在の愛車はフタ桁ナンバーのアルファ ロメオ156V6とサーキット遊び用のNCP91ヴィッツRS・TRDターボM、JA45クロスカブ。
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