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なつかしいスズキ「セルボモード」はバブル景気が生んだエンジンを搭載!「アルトワークス」より優れていた点とは?

セルボモード SR-FOURの精悍なフロントマスク

スペシャル感マシマシのホットハッチモデルだった

スズキの「セルボ」と聞いて懐かしさを覚えた人は恐らくアラフォー世代以上の人がほとんどだろう。セルボの初代モデルは1977年に登場し、それまで販売されていた360ccエンジンを搭載する軽スペシャリティクーペの「フロンテクーペ」をベースに550cc化したものだった。そして2代目、3代目はアルトと実質的な兄弟車となりつつもスペシャリティ路線は継続していたが、その方針が大きく変わったのが1990年に登場した4代目モデルだろう。

アルトとは確実な差別化が図られていた

「セルボモード」と車名が改められ、それまで存在しなかった5ドアモデルも新設定し(3ドアモデルは継続)、ボディタイプは完全にアルトと同一となっていた。

ただアルトのような実用車ではなく、より上級かつ上質なモデルとして作られていた。厚みのあるドアの採用や、遮音材の増強、ボディ剛性もアルト比25%アップと目には見えないながらも確実な差別化が図られていたのだ。

セルボモードに搭載されたエンジンは4気筒だった!

そんな差別化の中でも、最も大きな違いがホッテストモデルの「SR-FOUR」の存在である。アルトのホッテストモデルとしては言わずと知れた「ワークス」が存在しているが、セルボモードのSR-FOURもワークスと同じく締め上げられたスポーティな足まわりとビスカス式の4WDシステムを持つ点は同等。

ではどこが違うのかというと、それは心臓部となる。アルトワークスにはDOHC12バルブの3気筒ターボエンジンが搭載されていたが、セルボモードに搭載されたのはなんとDOHC16バルブの4気筒ターボエンジンだったのである。

F6B型と名付けられたこのユニットは、最大トルクこそワークスのF6A型よりも劣る8.4kgm(同年代のF6Aは8.7kgm)となっていたが、最高出力は自主規制値いっぱいの64psをワークスの6500回転より高い7000回転で発生。実際の速さは別として、エンジンの官能さでは数段上となっていたのだった。

購入時は原動機の欄のチェック

ちなみにF6B型エンジンはセルボモードSR-FOURにのみ搭載されており、歴代F型エンジンの中でもツインカムの4気筒はこのF6B型のみと、かなりスペシャル感マシマシのもの。これもある意味バブル景気が生んだエンジンと言えるかもしれない。

なお余談だが、SR-FOURとほぼ同じ見た目をしながら、心臓部が3気筒のSOHCターボという「Sターボ」および「SRターボ」というグレードも存在するので、これから購入する場合はしっかりエンジンルーム、もしくは車検証の原動機の欄のチェックを忘れずにしたいところだ。

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