より軽快な1.6LエンジンのNAロードスターを探し求めた
今やノーマルに近いキレイな状態を維持するオーナーも増えてきたマツダの初代NA「ロードスター」。しかし、サーキット走行をガンガン楽しむオーナーもまだまだ健在だ。今回紹介するノリさんも、取材当日はマツダスポーツカークラブの走行会に参加し、サーキット走行を楽しんでいた。NAロードスターを選んだ理由やこだわりのポイントなどを聞いてみた。
マツダスピードによる30台限定のリフレッシュビークル
このNAロードスターをノリさんが手に入れたのは約10年前のこと。「FRのMT車に乗りたい」と思いロードスターに狙いを定めたそうだ。その中でもフットワークの軽快感、そしてエンジンフィーリングの軽快感に惹かれて初期型の1.6Lエンジンを搭載したNA6CEロードスターを探したそうだ。
こうして見つけたNAロードスターはなんと30台限定とレアなリフレッシュビークル。リフレッシュビークルと聞くと、現在マツダによって行われているNAロードスターのレストアプロジェクトと思ってしまうかもしれないが、まったく別。
2003年にマツダスピードが行ったプロジェクトで、程度のいい中古車の初期型1.6L NAロードスターをベースにリフレッシュ&ファインチューニングが施されている。チューニングの内容としてはボディ補強、足まわりの強化、ピストンやカムといったエンジンチューニングなどが挙げられる。
その証とも言えるのがエンジンルームにあるマツダスピードのシリアルプレートと、黄色文字の「Roadster」のエンブレムだ。
シンプルだがレーシーなインテリア
このような希少な限定車となると、可能な限りオリジナルを保って維持していきたいと考える人もいるかもしれない。しかし、サーキットもツーリングも楽しむのがノリさん流。オリジナルの良さを残しながら、ノリさんなりのモディファイが施されている。
まず、サーキットを走るうえで欲しいアイテムであるフルバケットシートは、ロードスター乗りではお馴染みのエスケレート製をチョイス。シンプルなインテリアの雰囲気を崩さないようにカラーはブラックだ。また、センターコンソールを撤去し、インナードアハンドルもシンプルなものにして、レーシーな雰囲気をさりげなく演出している。さらにダッシュボードにはP-LAP(ラップタイム計測機器)を設置しているあたりに、ヤル気を感じさせる。
ここまでガチ仕様なインテリアでありつつ、幌を残したままハードトップを装着しているのは少し珍しいとも感じる。これは、ツーリング時はオープンで楽しむというノリさんのこだわりなのだ。ちなみに小さなサーキットならばハードトップを降ろして走行することもあるそうだ。
パフォーマンス面もチューニング
パフォーマンス面もサーキット走行に合わせてアップグレード。吸排気系に手を入れていて、エアクリーナーの変更やスポーツ触媒装着などを実施。また、ラジエターを変更し連続走行への対策も施されている。そのほかビッグスロットルを装着しているのも注目のポイントだ。
レアな社外パーツとしてはマグネシウムホイールが挙げられるだろう。これは、前オーナーが装着していたそうだ。そこに最新ハイグリップタイヤのポテンザRE-71RSを組み合わせていて、足元も派手に着飾ってはいないがヤル気を感じる。そんなさりげなくレーシーな仕様となっている。
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ノリさんはこのNAロードスターとともに今後もサーキット走行を楽しむと語っていた。よりハイパワーなクルマは自身の能力では持て余してしまうし、なによりベタ踏みで、スロットル全開で走れるのが楽しいとのこと。これからも、この貴重なリフレッシュビークルを大切にサーキットで酷使してほしいと感じる1台だ。