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平成の「走るラブホ」ホンダS-MXは本気の恋愛仕様だった! オプションのカーテンにあったポケットの使いみちとは?

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TEXT: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)  PHOTO: AMW編集部

初代ステップワゴンと同じような走りのテイストだった

ところで、走行性能はどうだったかと言えば、初代ステップワゴンのように誰もが乗りやすいフツーさが特徴だった。だが、ローダウン仕様になると、期待通りの乗り心地の硬さがあり、それはそれで楽しさがあった。ただし、パワーステアリングはごく軽く、運転のしやすさはあったものの、ローダウンでガンガン走るようなキャラクターでは間違いなくなかったと記憶している。基本的には初代ステップワゴンと同じような走りのテイストなのである。ホンダS-MXの走り

1996年11月に華々しく登場したS-MXだが、2000年12月にフロントマスクの一新などのマイナーチェンジを行ったものの、2年後の2002年に生産終了。述べ、6年の寿命だった。その理由はもちろん、兄貴のステップワゴンの存在。

同じようなパッケージで、より室内が広く、3列シートがあり、価格も大きく変わらないのなら大人気のステップワゴンでいいじゃん……というユーザーが、ファミリー層だけでなく、若者にも浸透してしまったからだと考えられる。実際、ステップワゴンは初代も大人気となり、日本の多人数乗用車、ファミリーミニバンのパイオニアとして君臨し、その2代目が2001年に登場。S-MXの陰が一層、薄くなってしまっても無理はなかった。

だが、今のアウトドア&車中泊ブームの最中であれば、5ナンバーサイズで乗れるカップル用のアウトドア、車中泊に対応する、大きくなったステップワゴンとフリード+の中間に位置する、ドレスアップも楽しい令和の「恋愛仕様」&遊びグルマとして、より大きな人気を得たかもしれない。

なお、現在の中古車価格はベースグレード、ローダウンモデルを問わず、40万円~50万円あたりが相場となっている。

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