残念ながら販売面では苦戦してしまう
ただし、販売は芳しくなかった。今振り返ってみるといくつか理由は考えられる。まずはソアラを買わずに、レパードを買う明確な魅力やメリットがなかったことがあるだろう。当時はみんなが買うから自分も買うという形でヒット作が生まれた時代だけに、技術の日産が満を持して作り上げたといってもピンとこなかった。
カラーリングも同様で、2トーンも含めた渋めの色味も多く用意されていて大人の雰囲気を演出していたとは思うが、当時のトヨタに設定されていた「スーパーホワイト」の人気は凄まじく、切り崩すことは到底無理ではあった。ちなみにレパードにもクリスタルホワイトという白色は用意されていた。価格はレパードの最上級グレードであるアルティマが383.7万円で、ソアラの3.0GTは485.1万円と、大きな開きはあったのだが……。
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芳しくないとはいえ、その後、『あぶない刑事』シリーズで柴田恭兵が演じるユージこと大下勇次の愛車として大活躍したことから、徐々に人気となり街でも見かけるようにはなっていた。それでもナンパなイメージのソアラに対して、技術の日産を標榜した骨のある感じを支持する層が購入することが多く、広く受け入れられることはなかった。現在は仕上がったもので500万円から700万円ほどもするが、日産らしさが今になって魅力となっているようだ。