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軽カーでサーキットを楽しむ近道は練習会走行に限る! 目指せ「東北660選手権」デビュー

練習会に参加した方

東北660ターボGPを目指す室井さん。初めてのサーキットとは思えない落ち着きぶりだった

何事も練習することは大事

数多くの軽自動車がしのぎを削る「東北660シリーズ」は、2023年で13回目のシーズンを迎えた。新規格NAと過給器が付いた車両とHA36型スズキ「アルト」によるスプリントレース、さらに仙台ハイランド時代からの流れを組む耐久レースに昨年からはドリフトも始まったが、大会事務局がレースと同じくらい重視するイベントがある。それがエビスサーキットの西および東コース、スポーツランドSUGOで年1回ずつ開催される練習会だ。

事前にレースの雰囲気を味わえるのも魅力

ひと言で説明すればトータル1時間のフリー走行で、軽自動車であれば年式もチューニングの内容も問わない。サーキットやレースの雰囲気を知る入門イベントで、当然ながらビギナーがおもなエントラントとなる。

いきなりレースに飛び込んでも平気なドライバーもいるが、大半は緊張で楽しむどころか身体も頭も固まってしまう。初体験のサーキットが「怖かった」という印象だけでは長続きするはずもなく、まずは競争のない走行会で慣れてほしいとの考えでスタートしたのだ。

もうひとつは日によって併催イベントは異なるが、何かしら軽自動車レースが同日に行われてレースの雰囲気を味わえること。2023年の1回目は、今シーズンの幕開けである3月26日は東北660ターボGP、そして東北660耐久レースの第1戦と重なっていた。自分がいずれ参加するかもしれないレースを観戦でき、参加車両はどのようなチューニングが施されているのかも垣間見られる。

参加者からは「レースもアットホームな空気で安心できた」や「クルマの仕様を見聞きして参考になった」という声が多く、ほとんどの人が何回かの練習会を経て東北660シリーズのレースにステップアップしているのだ。

初めて練習会に参加したドライバーは笑顔に

今回は4名のドライバーがそれぞれの思惑を持って参加。サーキット未体験という室井政伸さんはクルマも完全なフルノーマルということで、大会事務局に連絡したうえで最低限チューニングすべきポイントを聞き、パワー系は何も手を付けずブレーキやタイヤを新品に取り替えて参加した。

天候はあいにくのウェットだったにも関わらず安全に走り終え、近隣のピットだった他のドライバーたちとの交流もできたようだ。

「とにかく楽しかったです。ロールケージも注文しているので次はターボGPに!」と話してくれた。

また岩手県でロードスター専門店を営む田中翔馬さんは、今年からHA36カップに参戦すべく製作した車両のテスト。土岐和彦さんは10年ほどのブランク明けでニューマシンとともに参加した。東北660選手権の3クラスを戦う宮嶋弘樹さんは新たに導入した「HANS」に慣れるためと、各々が異なるテーマを持って練習会を満喫したようだ。

なお東北660シリーズに協賛する企業は「ビギナーを応援したい」と考え、ノベルティやケミカルなどをプレゼントしてくれる点もありがたい。歴史を重ねるごとにマシンの作り込みもドライバーの技量も熟成し、参加のハードルが上がったという声も聞こえる東北660シリーズ。レース参戦を目指し練習会で身も心もクルマも肩慣らし、という楽しみ方も大いにアリではないだろうか。

次回は2023年5月7日(日)の宮城県スポーツランドSUGO、併催は東北660選手権の開幕戦だ。気になる人は東北660シリーズの大会事務局、またはスポーツランドSUGOまで問い合わせてみてほしい。

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