有名ブランドとはまた違った楽しみ方がある100円ショップのアウトドアギア
一時的なブームを通り越して定番として定着した「キャンプ」。「ゆるキャン△」のヒットで、女子のソロキャンも珍しくはない昨今なのだが、それでもなおかつ、初めましてのビギナーにとっては「何から手をつけたら……」と戸惑うことも? そんな時に頼れる存在が「ダイソー」をはじめとする100円ショップだ。今や年間を通じて常設コーナーが用意されるという、「100円ショップのアウトドアギア」にハマったキャンパーを紹介しよう。
まずはダイソーから始めてみるのがオススメ
長野県は小諸市の自然体験型アウトドアパーク、「ウィスラー・スカイベース小諸」でキャンプを楽しんでいたカズさん。大のダイソーファンとのことで、今回も数多くのダイソー製アウトドアギアを持ち込んで、自然とのふれあいを堪能されていた。
「週に一度はアウトドアコーナーを覗きます」というカズさんだが、100円ショップのアウトドアギアにハマると、それも致し方がないといえる。なぜなら、ニューアイテムは前触れなく登場することが殆どで、SNSなどでその存在を知った時にはすでに入手困難な場合があるからだ。
ダイソー・メスティンが大ヒット
ブームの先駆けとなったのは、恐らく「メスティン」なのではないだろうか? メスティンとは、要するに楕円形をしたハンドル付きの飯盒で、スウェーデンのトランギアがオリジナル。熱伝導の良いアルミ製ボディのおかげでアルコールバーナーでも美味しくご飯を炊くことができ、お鍋としても活躍してくれる。メスティンで作るアウトドア料理的な書籍も存在する定番ギアである。
キャンプ好きにとっては定番だったが、一般的にはあまり知られていない……。そんな存在だったはずのトランギア製メスティンが、急激なアウトドアブーム到来によって品薄になるという事態に。本家にプレミア価格すら付く中、2020年の半ばにダイソーから一合炊きのメスティンが登場。SNSを中心に話題を呼び、こちらも欠品が続いたのを記憶している。
メスティン登場以降のダイソー製アウトドアギアの充実ぶりは凄まじかった。開発陣に相当なキャンプ好きがいるのでは……と思わせる内容で、あっという間にラインアップが増殖。同じくアウトドアギアに力を入れているSeriaやCan★Do、What’sをパトロールすれば、小物系は殆ど賄うことができるようになった。
100円ショップならではの楽しみ方
まずはダイソーから始めてみる、というのは非常に正しい。仲間や家族分のギアを揃えても懐に優しいし、興味が湧いたら有名ブランドのギアに手を出せばいい。そもそも、軽さを求めなければいつも使ってる鍋なんかを持ち出せばいいのだが、焚き火に突っ込むわけにはいかない。そしてなにより、店頭で実際にアイテムを手に取れるという点がすばらしい。専門店が近所にあればよいが、なかなかそうもいかない場合もある。その点、ダイソーは国内外で5800店もあるのだ。
また、どうしてもお店の規模が限られてしまう都心部のダイソーよりも、地方都市の大型店の方が品揃えが豊富である。ちょっとした出張などの際に、ロードサイド店を覗くのは楽しいし、都心部ではとっくに売り切れだったアイテムが普通にあったり、そもそも見たことがなかったレアモノとの出会いもある。
有名ブランドとはまた違った楽しみ方がある100円ショップのアウトドアギア。単なるコスパだけではない魅力があるのは間違いない。沼ると意外と深いので、くれぐれもご注意あれ。