生産台数は100台限定
ゴードン・マレー・オートモーティブ(GMA)から、ニューモデルとなる「T.33スパイダー」が発表された。これはすでに発表されているT.33のスパイダー仕様だが、ただルーフを取り除いただけという、単なる新たなバリエーションではない。
ドライビング・エクスペリエンスを提供する車を開発
Aピラーから後方にかけてのセクションにはまったく新しいサーフェイスが採用されたほか、二分割構造のルーフ後部の固定部分は、転倒防止や剛性の最適化、ボディデザインとの一体化などを実現するためにとりわけ大きくそのスタイルを変化させているのが分かる。
GMAの創業者であるゴードン・マレー氏は次のようにコメント。
「このT.33スパイダーは、ほかのオープン・スポーツカーとはまったく異なる、本当に夢中になれるドライビング・エクスペリエンスを提供することができるモデル」
シンプルな言葉ではあるが、実際にそれを現実化するのがいかに難しいのかは容易に想像できる。
レブカウンターは1万2100rpmまで刻まれる
エクステリアデザインは、写真から判断するかぎり息を呑むほどに美しい。ルーフの固定部分にはリアデッキと調和するエレガントなバットレスがあり、その中央にはエンジンに直接つながるラムインダクションボックスの姿も確認できる。スパイダーモデルならば、その存在感はクーペよりもより一層際立ったものになるだろう。
ルーフパネルは軽量なカーボンコンポジット製で、カスタマーの希望でさまざまなカラーを選択することができる。リアガラスももちろんオープン&クローズが可能で、それによってさらにスパイダーならではの走りの世界をドライバーは直感的に体験することができる仕組みだ。
インテリアのデザインも、走りへの期待を大きく高めてくれるものだ。シンプルにしてエレガント、そしてアナログ。インパネのセンターには120mm径の投光式アナログ・レブカウンターがレイアウトされ、そのフルスケールは1万2100rpmと、リアミッドに搭載されるコスワースGMA2・V型12気筒エンジンのキャラクターを明確に表している。
その両側にはクライメイトコントロールとインフォテインメント用のセカンダリーディスプレイがあり、後者はワイヤレスでApple CarplayとAndroid Autoに接続できる機能が備わっている。カーボンファイバー製のステアリングホイールはレザーで縁取られ、ペダルやシフトレバーなどはアルミニウム合金からの削り出し。シートはレザーとアルカンターラのコンビネーションでトリミングされたカーボンファイバー製のバケットタイプとなる。インテリアのトリムにボディカラーを採用し、オープン時の開放感をさらに高めている点も見逃せないポイントだ。