1974~75年に256台しか生産されなかった2代目トヨタTE37型レビン
日本旧軽車会の主催で2023年3月5日に開催された「昭和平成クラシックカーフェスティバル」。会場となったキヤッセ羽生には、約200台もの国内外の旧車が集合し参加者・見学者ともに旧車と過ごす春の1日を楽しんだ。会場から、歴代「カローラ レビン」のなかでも2年間256台と短命だった「TE37」に愛情を注ぐオーナーを紹介しよう。
昔乗っていたクルマを再び手に入れたい
若かりし頃にトヨタの2代目TE37型「カローラ レビン」に乗っていたという、佐藤好勝さん。20代で家族をもち5年ほど前までは家族が乗れるワンボックスなどを所有していたそうで、子どもが自立し還暦を迎えたのを機に、自分のためのクルマを手に入れることにしたそうだ。
「今のクルマで乗りたいクルマが無いなと思っていたら、たまたま中古車屋さんにレビンがあったんですよ。この個体じゃなかったんですけど、懐かしいなぁって。そのときはそれくらいしか思わなかったんですけど、気になって2週間後くらいに見に行ったら、もう無かったんですよ。そしたら急に欲しくなっちゃって」
自分の好きな感じにイジりたくなる
佐藤さんは中古車店での出来事をきっかけに本気でTE37レビンを探し始め、香川から1975年式カローラ レビンを購入。それ以降、自分の好みに手を入れながらTE37を楽しんでいる。まず元々ホワイトのボディは、当時のラインナップには無かったパールホワイトに塗装。しかも目立つようにとパールを多めに配合している。そのボディに、このイベントで購入したというサニトラ用のリップスポイラーと、TE37用のリアスポイラーを装着。ホイールはハヤシレーシングからワタナベに変更し、自身で2液のラッカー塗料で塗装したのだとか。
「若いときは鉄チンにステンのリムを付けて終わりで、とてもアルミホイールなんか買えなかったから、ワタナベなんて憧れでしたよ」
エンジンだけは購入時のまま
ボディ以外にもクスコの車高調&タワーバーを装着し、剥がれていた天井を自身で張り替え、シートもセミバケットをセット。エンジンは購入時にボアアップしているとは言われたそうだが、それ以上とくに手を入れる気はないという。
「若いときに手を入れてエンジン壊しちゃったから、壊さないようにエンジンはいじらずに大事にして乗ってます。キャブは純正の40φのソレックスなんですが、吸気音が良いんですよね。ノーマルで乗る人もいるけど、エンジン以外はなんかイジりたくなっちゃうんですよ。自分の好きな感じに」
今後は大事に乗っていくだけ
「当時、これの1200、1400、1600っていうのがあって、免許取り立てで1200の中古車を手に入れたんです。4人乗っけて日光のいろは坂に行ったわけですよ。もうエンジンが唸って、2速入れたり3速入れたり。そしたら、俺のクルマをタイヤ鳴らしながら抜いてったクルマがいて、それが1600のレビンだったんです。それが欲しくなっちゃって、このレビンを手に入れました。その頃は販売台数なんて知らなくて、改めて手に入れて色々調べたら、昭和50年の排ガス規制にかかっちゃって256台しか売れてなかったっていう。その256台のうち、俺も昔1台潰してるしさ、今後は大事に乗っていくだけかな」